【井上尚弥と一問一答】頭脳的ファイトで示した最強の証明「階級の壁感じず」「これは必ず当たるパンチ」

2023年07月25日 23:15

格闘技

【井上尚弥と一問一答】頭脳的ファイトで示した最強の証明「階級の壁感じず」「これは必ず当たるパンチ」
8回、フルトンからダウンを奪う井上(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 前4団体統一世界バンタム級王者の井上尚弥(30=大橋)がWBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者スティーブン・フルトン(29=米国)を8回TKOで下し、2団体新王者となった。スーパーバンタム転級初戦でも圧倒的な強さを見せ、日本人2人目の4階級制覇も達成。年内にも男子史上初の2階級4団体統一を達成する可能性が高まった。以下は井上の一問一答。
 ――少し時間がたって、気持ちは。

 「もう少し休みたいと思っています(笑い)。気持ち良い最高の日になりました」

 ――実際に戦って。

 「スーパーバンタム級の階級の壁は感じず戦うことができた。フルトンはスーパーバンタム級でも大柄な選手だと思うので。スーパーバンタムでやれるなと証明できた」

 ――3、4ラウンドでフルトンが慣れた印象だった。

 「慣れたというか、自分がペースを落としたというか。1、2、3、4ラウンドを取らせない気持ちででやっていた。ペース、ポイントを譲らず戦いたかった。フルトンが出てこなきゃいけない展開をつくりたかった。合わせて戦おうと思った。見ている方からしたらそういうイメージになったと思う」

 ――試合のポイント。

 「距離感、戦う前からどちらの距離で戦うか陣地と話をしていた。身長、リーチではフルトンが有利。その中で自分が距離感をつかむ、ペースをつかむトレーニングをしていたのでポイントはそこ」

 ――タパレス戦について。

 「こちらはやる気でいる。タパレス陣営との交渉がまとまれば、そういう流れになると思います」

 ――いきなりL字ガードだったが。

 「フルトンのスタイルを研究しているなかで、Lガードは凄く使えるなと思ってトレーニングしていた。その中で気をつけるのはフルトンの右のパンチ。ブロックしたり、そこだけを気をつけながらトレーニングしていた。(それは勇気のある作戦だが?)向かい合った時にペースを取らせないのが作戦ではあった。L字固めて、そこで圧をかけるのは狙い目ではあった」

 ―――フルトンが足を使ってきた。

 「それも全ての自分の出方次第と想定していた。自分がリング中央で足を止めれば、フルトンも止めて戦わざるをえないというか。そうなるであろうと思っていた。足をキュッと止めてプレスかけすぎず、ジャブの差し合いで戦う。そしてジャブの差し合いで勝つ、と」

 ――判定勝ちも視野の中で会場からの期待もあった。

 「いや、常に判定でもいいから勝つと。今日は勝ちが大事だと思った。判定でも、とは頭にありましたが、そのどこかで倒したい気持ちがあった。少しフルトンのペースが落ちてきたので。ちょっとプレスをかけようかと思った矢先、練習をかさねていたパンチ。これは必ず当たるだろうと思っていたパンチでよかった。(左ボディーストレートから右のストレートのコンビネーション?)突破口としての左のジャブ練習していた。そこで散らしながら、前半は単発で持って行きながら。フルトンも落ちてきて、距離感慣れたところで右ストレートでつなぐのは考えながら組み立てて、一瞬の隙を突いたというか」

 ――今後について過熱ぶりがあるが、ファンやメディアの過熱ぶりと対決の可能性。

 「ファンの方がそういった試合を想像して話してくれてうれしい。現実味のない話なので、なんとも言えない」

 ――スーパーバンタム級での体の感覚。

 「当日の計量は60・1キロ。バンタムとそんなに変わらない。スピード、体重の乗り、ステップワークの安定感が全く違った。1・8キロプラスは良い方向に傾いて今日試合ができた」

 ――試合は楽しかったのか。

 「やりがいもあった。モチベーションも高かった。スーパーバンタム級に転向して、試合ができたのは大きな試合ではありました。この試合が組めて試合ができたことに感謝したい。楽しかった。技術戦の中で頭を使いましたし。(バンタムと)ちょっと違いましたね」

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