【井上尚弥と一問一答】頭脳的ファイトで示した最強の証明「階級の壁感じず」「これは必ず当たるパンチ」
2023年07月25日 23:15
格闘技
「もう少し休みたいと思っています(笑い)。気持ち良い最高の日になりました」
――実際に戦って。
「スーパーバンタム級の階級の壁は感じず戦うことができた。フルトンはスーパーバンタム級でも大柄な選手だと思うので。スーパーバンタムでやれるなと証明できた」
――3、4ラウンドでフルトンが慣れた印象だった。
「慣れたというか、自分がペースを落としたというか。1、2、3、4ラウンドを取らせない気持ちででやっていた。ペース、ポイントを譲らず戦いたかった。フルトンが出てこなきゃいけない展開をつくりたかった。合わせて戦おうと思った。見ている方からしたらそういうイメージになったと思う」
――試合のポイント。
「距離感、戦う前からどちらの距離で戦うか陣地と話をしていた。身長、リーチではフルトンが有利。その中で自分が距離感をつかむ、ペースをつかむトレーニングをしていたのでポイントはそこ」
――タパレス戦について。
「こちらはやる気でいる。タパレス陣営との交渉がまとまれば、そういう流れになると思います」
――いきなりL字ガードだったが。
「フルトンのスタイルを研究しているなかで、Lガードは凄く使えるなと思ってトレーニングしていた。その中で気をつけるのはフルトンの右のパンチ。ブロックしたり、そこだけを気をつけながらトレーニングしていた。(それは勇気のある作戦だが?)向かい合った時にペースを取らせないのが作戦ではあった。L字固めて、そこで圧をかけるのは狙い目ではあった」
―――フルトンが足を使ってきた。
「それも全ての自分の出方次第と想定していた。自分がリング中央で足を止めれば、フルトンも止めて戦わざるをえないというか。そうなるであろうと思っていた。足をキュッと止めてプレスかけすぎず、ジャブの差し合いで戦う。そしてジャブの差し合いで勝つ、と」
――判定勝ちも視野の中で会場からの期待もあった。
「いや、常に判定でもいいから勝つと。今日は勝ちが大事だと思った。判定でも、とは頭にありましたが、そのどこかで倒したい気持ちがあった。少しフルトンのペースが落ちてきたので。ちょっとプレスをかけようかと思った矢先、練習をかさねていたパンチ。これは必ず当たるだろうと思っていたパンチでよかった。(左ボディーストレートから右のストレートのコンビネーション?)突破口としての左のジャブ練習していた。そこで散らしながら、前半は単発で持って行きながら。フルトンも落ちてきて、距離感慣れたところで右ストレートでつなぐのは考えながら組み立てて、一瞬の隙を突いたというか」
――今後について過熱ぶりがあるが、ファンやメディアの過熱ぶりと対決の可能性。
「ファンの方がそういった試合を想像して話してくれてうれしい。現実味のない話なので、なんとも言えない」
――スーパーバンタム級での体の感覚。
「当日の計量は60・1キロ。バンタムとそんなに変わらない。スピード、体重の乗り、ステップワークの安定感が全く違った。1・8キロプラスは良い方向に傾いて今日試合ができた」
――試合は楽しかったのか。
「やりがいもあった。モチベーションも高かった。スーパーバンタム級に転向して、試合ができたのは大きな試合ではありました。この試合が組めて試合ができたことに感謝したい。楽しかった。技術戦の中で頭を使いましたし。(バンタムと)ちょっと違いましたね」
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