那須川天心「“するする詐欺”をやめたい」 転向3戦目の正直KOへ超攻撃スタイル披露

2024年01月11日 04:45

格闘技

那須川天心「“するする詐欺”をやめたい」 転向3戦目の正直KOへ超攻撃スタイル披露
軽快な動きでスパーリングする那須川天心(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【プロボクシング 54・8キロ契約   ルイス・ロブレス―那須川天心 ( 2024年1月23日    エディオンアリーナ大阪 )】 元キックボクサーでボクシング転向2連勝中の東洋太平洋スーパーバンタム級6位の那須川天心(25=帝拳)が10日、都内の所属ジムで練習を公開した。スパーリングではメキシコ人パートナー相手にこれまでにない攻撃的な戦いぶりを披露。WBO、WBAバンタム級14位ルイス・ロブレス(25=メキシコ)とのプロ3戦目に向け、新たなスタイルで初のKO勝利を見据えた。
 那須川はメキシコ人2選手との4ラウンドのスパーリングで新スタイルへの変貌を披露した。これまでの軽やかなステップとは異なり、べた足気味に構え、自分よりも大きい相手に1回からプレッシャーをかけ続けた。何度も相手をコーナーやロープに追い詰めると4、5発のコンビネーションを見せるなど激しい連打を浴びせた。

 最終4回のラスト30秒でも前に出続け、過去2戦とは比べものにならないほどの“超攻撃型天心”を披露。「(パンチを)打ち込めるようになったことと無駄な動きが減った。相手の隙を逃さなくなったので自分のやりたいことをやれた」。大粒の汗を拭いながら確かな成長を感じていた。

 初の世界ランカーとの一戦へ「みんなが見たことないようなものを見せられる気がする。“KOする詐欺”をやめたい」とにやりと笑った。昨年4月のデビュー戦から2連勝しているが、いずれも判定決着。「KO宣言」して臨んだ9月の2戦目では2度ダウンを奪ったものの、仕留めきれなかった。

 「やっぱりKOしたいし、KOした方が楽。今までは分からなかったが、やり方がしっかりかみ合えばバンバンいける。前回にはなかった距離の詰め方や(パンチの)まとめ方、足りないパーツが今回はそろった」。9月の試合中に骨折した左拳のリハビリ期間で、ステップや右手の強化に取り組んできたことを明かした。

 帝拳ジムの本田明彦会長も「今回はダウンを奪ったら前回とは違うことをすると思う」と相手を仕留めにいく姿を予言する。三度目の正直へ、那須川は「1、2戦目にはなかったわくわく感があるし、知らなかった世界に飛び込んでいる感覚。今めちゃくちゃ楽しいし、自分自身に期待している」と着実に準備を整えている。

 ▼スパーリング相手・カルロス・ノルベルト・ロペス(元WBCユース・バンタム級王者) この階級ではパンチ力のある方だと思う。(試合用の)8オンスのグローブでパンチが当たればKOできるだろう。

 ▼同・ヘスス・ラミレス・ルビオ スパーリングするたびに成長している。私が出すパンチを分かっているかのように対処する。頭の良い選手だ。

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