那須川天心 転向3戦目でするする詐欺卒業“猪木の名言返し”で応戦 迷わず打てよ!!
2024年01月22日 04:55
格闘技
「やる前に負けること考えるバカいるかよ!」
飛び出てきたのは、かつてアントニオ猪木氏が同じような質問に対して言い放った名言だった。「出てけっ!」とビンタされることはなかったが、記者とのやりとりを楽しんでいた。「やる前からそこは考えない。もしできないとなれば今の戦いのマインドが違ったんだなというだけ。自分の中で進化が見える調整ができた」。口ぶりには闘魂が込められていた。
対戦相手のロブレスとも初対面した。世界ランカーを前に武者震いが止まらなくなった。「攻めも守りも何でもできるファイターという印象だけど、技術の高い選手とやるときの方が僕は強くなる。“風車の理論”じゃないが、世界ランカー関係なく圧倒できるんじゃないかと思っている」。ここでも“相手の力を引き出して勝つ”猪木氏の理論を引き合いに出し、自信満々に話した。
過去2戦は、日本バンタム級2位だった与那覇勇気(真正)とメキシコ王者ルイス・グスマンの両者からダウンを奪うも共に判定勝ちに終わった。「1、2戦で進化は見せられたが、全員が満足する試合をしたい。全員が納得する決着をつけるためにやってきたし、それをしっかり見せたい」。やる前に負けることを考えるバカではない。もう“するする詐欺”とは言わせない。
≪猪木氏名言メモ≫
「出る前に負けること考えるバカいるかよ!出てけっ。コラ~!!」90年2月、坂口征二と組んで橋本真也、蝶野正洋戦に臨む試合前、インタビュアーから「もし負けるということがあると、これは勝負は時の運という言葉ですまないことになりますが?」と問われた際に応戦した言葉。ビンタをかましながら一蹴した。
「風車の理論」自力では回ることはできないが、風が吹くからこそ回ることができる風車のように、相手の力を引き出した上で、それを上回る力で倒す、という意味合いで猪木氏が提唱した理論と言われる。