田中恒成「本当に通過点だった」 試合運び同様に一夜明けても冷静
2024年02月25日 14:32
格闘技
試合は8回に右ストレートでダウンを奪うなどジャッジが5~11点差をつける判定3―0で同級2位クリスチャン・バカセグア(26=メキシコ)を圧倒した。「ダメージや体の疲労はあまりないかな」。序盤で相手のパンチを見切って、かわす、もしくはブロックして的確に打ち返す展開。ダメージが軽微なのも、うなずける。
試合全体を通し「落ち着いていた」と言う。「相手のパンチを見切ってボクシングできたのは良かった」としながら、“落ち着き”がもたらすのは、いい面ばかりとは捉えていない。「落ち着いている中でも、もっと気持ちを盛り上げて、アツくなれるかが今後は大切になる」。必要な場面では闘争心を出すなど気持ちの制御も目指す。
勝利後のリングでは「4団体制覇」「井岡選手へのリベンジ」と2つの目標を堂々と宣言した。井岡一翔(志成)へ再戦要求する条件として自らに課したのがIBF王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)から王座を奪い、ベルトを2本そろえることだ。この日は今後の見通しについても落ち着いて語った。「まず指名戦がありますし、勝ち続けていきたいと思います」。WBOは上位2人による決定戦で田中が王者となり、3位アンドルー・モロニー(オーストラリア)が今後1位に昇格する見通し。王者の務めを果たし、目標に向かって前進する。