日本人初ウエルター級世界王者へアジア2冠・佐々木尽が7回TKO勝ち アラム氏に世界戦"おねだり"

2024年09月03日 17:17

格闘技

日本人初ウエルター級世界王者へアジア2冠・佐々木尽が7回TKO勝ち アラム氏に世界戦
<佐々木尽・カミル・バラ>1R,左を当てる佐々木(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【東洋太平洋ウエルター級タイトルマッチ   王者 佐々木尽(八王子中屋)<12回戦>同級8位 カミル・バラ(オーストラリア) ( 2024年9月3日    東京・有明アリーナ )】 プロボクシングダブル世界戦のアンダーカードで東洋太平洋&WBOアジア・パシフィック・ウエルター級タイトルマッチが行われ、アジア2冠王者・佐々木尽(23=八王子中屋)が東洋太平洋8位、WBOアジア・パシフィック10位のカミル・バラ(35=オーストラリア)に7回52秒TKO勝ちした。佐々木は戦績を18勝(17KO)1敗1分けとし、東洋太平洋王座は初、WBOアジア・パシフィック王座は4度目の防衛に成功した。
 左右にスイッチしてジャブから組み立てるバラに対し、佐々木はプレッシャーをかけて前進しながら、ボディーを交えて強烈なフックを振った。2回にはバッティングでバラが左目上から出血。佐々木は3回、カウンターの左フックを側頭部に当てて最初のダウンを奪った。その後は前進しながらも手数が減り、右フックや連打を浴びてロープにつまる場面もあったが、6回に右ボディアッパーを決めるとバラがスローダウン。7回、左フックの連打でなぎ倒すとレフェリーが即座に試合を止めた。

 リング上のインタビューではいきなり英語で「ミスター・ボブ・アラム、アイ・ウォント・トゥー・タイトルマッチ」と、リングサイドにいる米興行大手トップランク社のボブ・アラムCEOに世界戦実現を"おねだり"。試合前は「アーティスティックに倒したい」と話していたが、「倒すことはできたけどアーティスティックとはいかなかった」と苦笑いした。

 昨年1月、豊嶋亮太(帝拳)に初回TKO勝ちしてWBOアジア・パシフィック王座を奪取。同4月に世界挑戦経験を持つ小原佳太(三迫)を破るなど2度の防衛に成功したが、7月に左肩腱板断裂の手術を受け、10カ月のブランクをつくった。今年5月には東洋太平洋王座決定戦を兼ねたWBOアジア・パシフィック王座の防衛戦でジョー・ノイナイ(フィリピン)に5回TKO勝ちしたが、肩の状態は「実は60%くらいだった」という。

 左肩が使えない時期に右を鍛え、「ボクシングに対する考え方も変わった」と成長を実感している。日本人初のウエルター級世界王者を公言し、世界ランキングはWBAが4位、WBCが5位、IBFが4位、WBOが3位。「(井上)尚弥さんのようなスーパースターになるのが目標」という佐々木が、ダブル世界戦の会場で存在感をアピールした。

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