「RIZIN」伊沢星花 柔道女子48キロ級メダル1号、夏実先輩“金”刺激 目指す「世界一の格闘家に」

2024年07月29日 05:00

芸能

「RIZIN」伊沢星花 柔道女子48キロ級メダル1号、夏実先輩“金”刺激 目指す「世界一の格闘家に」
22年、角田夏実(左)に練習相手を務めてもらった伊澤星花(撮影・小田切 葉月) Photo By スポニチ
 柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実(31)に多くの祝福が寄せられた。東京学芸大柔道部の後輩で総合格闘技団体「RIZIN」スーパーアトム級王者の伊沢星花(26)が本紙の取材に応じ喜びを語った。
 憧れの先輩が五輪の頂点に立った瞬間を、深夜1時にリアルタイムで見守った。鋭い巴投げと、粘り強い寝技で角田は決勝を制した。伊沢は「勝ったのを見て“うわー!”と喜びました。唯一無二で夏実先輩にしかできない柔道。格好よかった」と興奮。早口で話す言葉の端々に、うれしさがにじんだ。

 今大会で特に切れを感じたのは巴投げ。伊沢自身も何度も掛けられた技で「夏実先輩の巴投げは本当に奇麗で大好き。投げられながら感動して気持ちよくなってしまうくらい」と笑う。角田の必勝パターンの一つとして各国の選手が警戒し対策をしてきたが「対策されればされるほど、技が磨かれている感じがあった」と語った。

 角田との出会いは、大学1年生の時。柔道部の練習で初めて組み、衝撃を受けた。目の前にいたはずの角田が消え、気がついたら自分が倒されていた。「何が起きたのか全然分からなかった」。巴投げで転がされた後もなんとか耐えたが、そのまま腕十字固め。「うわ速っ!なんで取られてるの?って驚き。それと同時に感動しました」と振り返った。

 当時寝技に苦手意識があったが、そこから特訓。今や寝技を積極的に取り入れるファイトスタイルで、2020年10月の総合格闘家デビューから13戦無敗を誇る活躍。RIZINスーパーアトム級、DEEP JEWELSストロー級、アトム級王者として3本のベルトを保持する“絶対女王”として名をはせている。「あの出会いがなければ今の自分はない。自分の寝技の原点は夏実先輩です」と胸を張った。

 現在でも交流があり、角田が練習相手になってくれることも。プライベートでは食事にも行き、角田には長時間顔色を変えずに酒を飲み続ける酒豪な一面もあるという。「そんなところも憧れ」と公私で尊敬する。

 背中を追い続ける存在が、ついに五輪で栄冠を手にした。「私ももっと上を目指したい。世界一の格闘家になりたい」と決意。その日まで伊沢も戦い続ける。(小田切 葉月)

 ◇伊沢 星花(いざわ・せいか)1997年(平9)11月1日生まれ、栃木県出身の26歳。幼い頃に柔道、レスリングを始め、レスリングで全国中学生選手権優勝、作新学院高2年の時に柔道でインターハイ3位、全日本女子相撲選手権準優勝。23年3月に東京学芸大教職大学院修了。同月、元DEEPバンタム級暫定王者・COROとの結婚を発表。身長1メートル60。

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