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【1973年8月】わたしの彼は左きき/本人は右利きも麻丘めぐみの“代名詞”

2011年08月22日 06:00

芸能

【1973年8月】わたしの彼は左きき/本人は右利きも麻丘めぐみの“代名詞”
「わたしの彼は左きき」を歌う麻丘めぐみ Photo By スポニチ
 ★73年8月ランキング★
1 恋する夏の日/天地真理
2 わたしの彼は左きき/麻丘めぐみ
3 裸のビーナス/郷ひろみ
4 心の旅/チューリップ
5 てんとう虫のサンバ/チェリッシュ
6 草原の輝き/アグネス・チャン
7 君が美しすぎて/野口五郎
8 他人の関係/金井克子
9 ひとりっ子甘えっ子/浅田美代子
10 君の誕生日/ガロ
注目コーヒーショップで/あべ静江
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【わたしの彼は左きき/麻丘めぐみ】

 デビュー曲「芽ばえ」が42万枚のレコード売り上げを記録し、最高の滑り出しをした麻丘めぐみ。以後、「悲しみよこんにちは」「女の子なんだもん」「森を駈ける恋人たち」もラジオの電話リクエスト番組やオリコンチャートで軒並みベストテン入りした。

 が、インパクトのあるヒットではなかった。長い黒髪を“お姫様カット”にして、大きな瞳が愛くるしいアイドルが、もうひと皮むけるには、何か代名詞になるものがほしかった。

 7月5日にリリースされた5枚目のシングルは、タイトルからして“その予感”があった。まず反応したのが子供たち。サビの部分の「わたしの わたしの彼は左きき」という部分を口ずさみ、周囲に認知されるようになると、それを聞いたお父さんたちが有線放送でもリクエスト。自然とレコード売り上げも伸びた。キャッチーなタイトルとサビがズバリ刺さったのだった。

 麻丘本人は歌詞からも分かるように右利き。ただ、歌のプロモーションとして、わざと左手でサインをしたり、食事も左手にはしを持ったりと、カメラの前で器用にやってみせた。当時のアイドルはいろいろやらされるのが当たり前だった。

 2歳の時にすでにヨーグルトのCMキャラクターとしてデビュー。その後も雑誌のモデル、舞台出演と芸能界と近い世界にいた。姉が歌手デビューした後、キュートな妹の存在が関係者の間で話題になり、当時アイドル歌手不在で後塵を拝していたビクターが目をつけ、作曲家の筒美京平のもとでレッスンをさせた。

 「歌には自信がない」と難色を示していた麻丘だが、半年の特訓でデビューにこぎつけると、民放各局のオーディションに次々合格。デビューから1カ月間、テレビに毎日出ずっぱりだったことで知名度がアップした。

 「わたしの…」はトータル50万枚を突破。オリコンでも2週連続1位に輝き、日本レコード大賞では大衆賞を受賞。「芽ばえ」のヒットでも出場できなかった、紅白歌合戦にも初出場。今でも芸能活動をしている麻丘のまさしく代名詞になった1曲だった。

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