【NHKマイルC】ブレないエンブレム 桜の雪辱へ“自分の競馬”
2016年05月05日 05:30
競馬
時計、伸びとも文句なし。田村師は「きちんと反応しているし、動きは問題ない。桜花賞の時も状態はいいと思っていたが今回もいい。高いところで安定している」と満足げに話した。4着に敗れた桜花賞の後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧に出され、4月27日に帰厩。いわゆる“10日競馬”で臨むが、師は「密に連絡を取って予定通りにやれた」とリフレッシュの効果を強調した。
阪神JFを快勝した実力は改めて説明するまでもなく、状態面にも不安はない。残るポイントは戦法だろう。桜花賞はスタートが決まらず道中7番手から。直線は伸び切れなかった。栗東で会見に出席したルメールは「いつものスタートじゃなくてハナに行けなかった。速いペースを維持する馬なので緩い流れでは厳しかった」と振り返り、師も「他人の競馬に参加させてもらったような形。自分の競馬をすればどうだったのかとはずっと思っている」と硬い表情を浮かべる。
アルテミスSからクイーンCの3戦は逃げか2番手からの競馬だった。特に今回と同じ舞台のクイーンCは1000メートル通過57秒8で飛ばし、影をも踏ませぬ5馬身差のレースレコードV。師は「逃げるかはともかく、積極的な競馬をしたい」と“自分の競馬”に徹することを明言した。
ルメールも「この馬にとって一番大切なのはペース。速いペースで走れれば馬がリラックスして走れる。リベンジしたい」と意気込む。陣営が思い描くのはクイーンCの再現か。桜花賞と同じ失敗は繰り返さない。今度は本当のメジャーエンブレムをお見せする。