【東西ドキュメント・美浦=16日】朝一番の調教スタンドで高木はデジャブに襲われた。目線の先の馬上でド派手なウエアを着こなす男。「つい最近会ったような…」。正体は栗東から駆けつけた藤岡兄弟の弟・康太。高松宮記念で騎乗するトーキングドラムの1週前追いを付けに来ていた。実は前日も同レース出走のクリスマスに会うために兄・佑介が美浦に来ていた。美浦では“奇跡”と言える2日連続の藤岡ブラザーズ登場。既視感解消に勝手にすっきりした。
僚馬ストリートキャップ(5歳1000万)の内から鋭く1馬身抜け出した追い切り。康太は「動き、瞬発力と良かったですね」と笑顔。感触を確認すると、やはりその派手な服が気になって質問。「どんどん色が増えて今は7色くらい。やっぱり目立ってなんぼでしょ」の関西ノリが新鮮だ。「(兄には)何も聞いてないけど、もうクリスマスって時季じゃないでしょ。いや冗談ですよ」と笑いを誘った康太。美浦に関西の風が吹いた2日間だった。