藤田凌、つかんだ重賞初Vへの切符
2019年07月12日 05:30
競馬
その思いが通じたようにレースの展開も味方した。前4頭が競り合う形をポケットに入った状態での5番手追走。3コーナーからは徐々に下がってくる馬を見ながら外に出して一気に差し切った。「本当にいい位置が取れた。直線は絶対に伸びてくると分かっていたので3コーナーから進路を探しながら乗った。でもガッツポーズは少し早かったかな」と若者らしい照れ笑いを浮かべた。
師匠の荒山師は「乗り役はうれしかったかもしれないが、今日は枠順、展開、距離と全てがうまくかみ合った結果。騎手の力はわずか」と手厳しい。その一方で状態を見ながらだが次走は権利を取った「第40回サンタアニタトロフィー」(S3、31日大井)。「(藤田)凌でいく」と親心もチラリ。17年4月デビューから2年3カ月、自らの手でつかんだ重賞初制覇のビッグチャンスがやってきた。