【紫苑S】パッシング 充実のV!鼻差大接戦“華麗にかわした”

2019年09月08日 05:30

競馬

【紫苑S】パッシング 充実のV!鼻差大接戦“華麗にかわした”
<紫苑S>実りの秋だ!鼻差の大接戦を制し重賞初制覇のパッシングスルー(手前)(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 秋の中山初日のメイン・秋華賞トライアル「第4回紫苑S」が7日に行われ、2番人気パッシングスルーが約4センチ差の大接戦を制し、重賞初勝利。3歳牝馬世代に新たなスター候補が誕生した。また、2着フェアリーポルカ、3着カレンブーケドールまでが秋華賞(10月13日、京都)の優先出走権を獲得した。 【レース結果
 秋の重賞開幕戦はいきなりの白熱ゲーム。大混戦の末、電光掲示板の1着の欄に「15」の数字がともると、パッシングスルー陣営から興奮の歓声が上がった。鞍上を務めた戸崎も「レース後は勝ったと思っていたけど、実際に映像を見たらヒヤヒヤものでしたね」と端正なマスクを崩した。

 大外枠からスッと好位につけ、オークス2着のカレンブーケドールを徹底マーク。直線半ばでそのブーケドールをかわし、“勝負あり”かと思ったが、インからフェアリーポルカが食らいつく。そこからは底力比べ。鞍上の必死の鼓舞に応え、鼻差だけ競り勝った。戸崎は「スタートが良かったし、スムーズな競馬だった。終始手応えは良かったので仕掛け所だけ間違えなければと思っていました」と納得の表情で振り返った。

 1月シンザン記念、4月フローラSを共に4着に敗れ、春G1には出走できなかった。それでも、夏を越えての成長力には目を見張るものがある。「精神的に強くなった。調教を強化してもイレ込むことがなくなったし、今日も落ち着いていた。自信を持ってレースに臨めました」と黒岩師。この日は古馬を完封した7月の1勝クラスから8キロ増の476キロ。心身共に充実ぶりが際立っている。

 師は次走について「これからゆっくり考えます」と秋華賞行きを明言しなかった。世代限定重賞に限らず、慎重にローテが吟味されるもようだ。泥くさくつかみ取った1つ目の勲章。G1舞台で馬名通りの「ライバルを華麗にかわす」競馬を見せる日も遠くない。

 ◆パッシングスルー 父ルーラーシップ 母マイティースルー(母の父クロフネ)牝3歳 美浦・黒岩厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績5戦3勝 総獲得賞金6352万5000円。

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