4度目の“鼻差マジック”見られるか
2019年11月22日 05:30
競馬
今週末に行われるジャパンC(G1)をこのトップジョッキーは過去に3勝している。1996年にシングスピールに騎乗してファビラスラフインを退けると、2002年にはファルブラヴでサラファンに競り勝った。さらに05年のアルカセットはハーツクライとの接戦を制し、優勝してみせた。
3勝全てが2着とは鼻差という神懸かり的な騎乗は“デットーリマジック”として絶賛されるが、本人は笑いながらかぶりを振って言う。「いやいや、できることならもっと楽に勝ちたいよ。毎度ハラハラして心臓に良くないからね」
そんなデットーリ騎手に、どのジャパンCが思い出深いかを聞いた。すると初制覇のシングスピールでもレコード勝ち(当時)のアルカセットでもなく、ファルブラヴの名を挙げて言った。「あの年は普段とは違い中山競馬場での開催だった。前の日にはコジマセンセイ(小島太調教師=当時)のイーグルカフェでジャパンCダート(現チャンピオンズC)を勝って2日連続のG1制覇になった。それに2着と鼻差だっただけでなく3着のシンボリクリスエスとも横並び(2、3着は首差)の大接戦だったので印象に残っているんだ」
ここで一息入れると、さらに最大の理由を続けて口にした。「それにファルブラヴはイタリアのチャンピオンホースだったからね。イタリア出身の自分にとってはうれしいことでしたよ」
今年はルックトゥワイス(牡6=藤原英)で大一番に臨む。またしてもデットーリマジックが見られるのか。期待したい。
(フリーライター)