【平和島・BBCトーナメント】田村「棚ぼた」初代王者!新ルール“攻略”今年3個目G1タイトル
2019年12月02日 05:30
ボートレース
決勝戦前日に行われた枠番抽選。この日のために開発された、あみだマシンに運命を委ねた。先に抽選した5人は1号艇を引けず。田村が残り物の福を引き当てた。このチャンスを逃すはずがなかった。コンマ12の的確なスタートを決め、イン速攻で圧勝。ピットに引き揚げてきて、まず発したのが「いいタイムが出たと思う」。その言葉通り、平和島の現行エンジンのレコードを更新する1分45秒8。「1Mのターンも道中も完璧。後ろをちぎっていたのでタイムが出たかなと思った」。抜群の足に仕上げ、超速で駆け抜けた。
最大のポイントは、3日目準決勝11Rだった。道中4番手から、2周2Mでこん身のターンを繰り出し赤岩を逆転。3着に入り、決勝戦に滑り込んだ。「落ちてきた“ぼた餅”に手が届く位置にいられたことは良かった」と振り返った。運だけでは成し遂げられなかった戴冠劇だ。
10月鳴門周年、11月蒲郡周年に続き、今年3個目のG1タイトルをゲット。11月の桐生チャレンジカップでも優出。ここ2カ月、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。今後は7日から始まる大村周年を挟んだ後、いよいよ住之江グランプリ(17~22日)を迎える。トライアル1stからの登場となるが、今大会決勝で毒島、吉川、瓜生のトライアル2nd組を寄せ付けなかった。「大村の結果によるが、リズムは自分が1番だと思う」。意気揚々と年末の頂上決戦に挑む。
◆田村 隆信(たむら・たかのぶ)1978年(昭53)3月15日生まれ、徳島県出身の41歳。99年11月に徳島支部の85期生として鳴門一般戦でデビュー。01年1月の蒲郡一般戦で初優勝。SG3回、G114回を含む通算58V。主な同期は井口佳典、森高一真、湯川浩司ら。1メートル72、52キロ。血液型B。
《決勝戦VTR》進入は展示、本番共に123・456。インからコンマ12のスタートを決めた田村が危なげなく先マイ。1Mで決着をつけた。5コースから全速まくり差しを狙った長田が2着。最内を突いた吉川が3着。スタートで後手に回った毒島は、外4艇を止めたもののジカまくりが流れて後退。差しへの切り替えが遅れた柳沢、1Mで前が詰まった瓜生も見せ場をつくれなかった。