【平和島・グランプリ】峰 GP2度目制覇!史上初の総ナメ4冠確実「表彰式はソーシャルディスタンス」
2020年12月21日 05:30
ボートレース
「また泣いたらバカにされると思ったけど(深川)真二さんが笑顔でいてくれて…。普段はメチャクチャ怖いけど、こういう時は子供みたいに抱き合ってくれるし、最高の先輩。ただ、真二さんの優勝は凄くプレッシャーになりました」
こう振り返った通り、2度目の戴冠劇は厳しい戦いを強いられた。スタート展示から松井が前付けを行い、本番も100メートル前後の深い起こし位置。さらにスロー勢に不利と言われるホーム向かい風。そして極めつきはイン受難の舞台だ。
「平和島の水面、風、進入と負けてもおかしくない条件がそろっていた。でも、それを言い訳にしたくなかった。絶対に勝とうと思ったし、スタートも絶対に全速で行こうと決めて、大時計も見ずに行きました」
腹をくくって繰り出したのはコンマ01のトップスタート。現役最強の峰に極限ギリギリの踏み込みを披露されては、残る5人に打つ手はない。「スタート正常(のランプ)がついた時に後ろが離れていたのでヨシと思った」。1周バックで早々と勝利を確信。圧倒的1番人気の他にも多くの苦難が待ち構えていたが、終わってみれば圧巻の逃走劇を見せつけた。最後はサーファー峰の恒例となったアロハポーズを右手で掲げ、ファンの声援に応えた。
この優勝により、既に決まっていた20年最高勝率に続いて最多賞金タイトルも確定。今年ただ1人となるSG2Vを挙げ、最優秀選手も確実だろう。加えて今年の1着数も130回でトップ。2位の松田大志郎に6勝差をつけており、最多勝利のタイトルも見えている。「リードしているなら大丈夫。僕が最多勝も獲ったら新人と女子しか残らないと聞いているので絶対に獲ってやろうと思っている。最も人が少ない表彰式にしてソーシャルディスタンスを取れるようにします」。タイトル総なめの4冠達成なら史上初の快挙。壮大な野望を果たし、来年もボートレース界の主役を担う。
◆峰 竜太(みね・りゅうた)1985年(昭60)3月30日生まれ、佐賀県出身の35歳。佐賀支部の95期生として04年11月のからつでデビュー。初優勝は05年11月のからつ。SG4V、G11・3Vを含む通算77V。主な同期は山田哲也、海野康志郎、藤崎小百合ら。1メートル73、52キロ。血液型B。