【根岸S】レッドルゼル ロードカナロア産駒初ダート重賞制覇!安田隆師は息子・翔師と父子ワンツー

2021年02月01日 05:30

競馬

【根岸S】レッドルゼル ロードカナロア産駒初ダート重賞制覇!安田隆師は息子・翔師と父子ワンツー
根岸Sを制したレッドルゼル(中央)(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 砂戦線の主役もカナロア2世だ。「第35回根岸S」が31日、東京競馬場で行われ、1番人気に支持された川田騎乗のレッドルゼルが直線抜け出して重賞初制覇を飾った。アーモンドアイなど芝のG1ウイナーを輩出するロードカナロア産駒にとってもダート重賞初V。父子とも育てた安田隆行調教師(67)は3度目のフェブラリーS(21日、東京)制覇へ手応えをつかんだ。また、中京の重賞「第26回シルクロードS」は4番人気の福永騎乗シヴァージが重賞初勝利を挙げた。
 JRA・G1・11勝を挙げた西の敏腕、安田隆師が脱鞍所の前で顔を紅潮させている。その一番左の1着用の枠場にレッドルゼルを迎え入れると、喜色満面にこぶしを突き上げた。「ロードカナロア産駒がダート重賞を勝っていないことは知ってました。ならば、うちの厩舎のこの馬で一発決めなあかん!と思って送り出しました」。安田隆厩舎所属で短距離界を席巻したロードカナロアは種牡馬として14頭もの芝の重賞ウイナーを輩出しているが、ダート重賞は延べ11戦して未勝利。同師にとっては手塩にかけた愛馬がダート不向きの烙印(らくいん)を押されたような悔しさを味わってきた。

 そんなうっ憤をまとめて晴らすV走だ。中団でぴたりと折り合うと、直線では1頭分だけ空いた馬群のすき間を抜き抜ける。同師の次男、安田翔師が送り出したワンダーリーデルを頭差振り切った。「直線でも手応え抜群。着差はわずかでしたが、負けた気がしませんでした」と、主戦・川田が振り返る。「次の1600メートル(フェブラリーS)につながるようなレースをしました」。200メートルの距離延長にも手応えをつかめる重賞初制覇。安田隆師も「1頭分のスペースをサッと抜けてくるあたりが凄い。道中はじっくり構えていたし、マイルになっても不安より楽しみのほうが大きい」と続けた。

 栴檀(せんだん)は双葉より芳しという。「先生、ダート向きの乗り味ですよ」。調教スタッフが同師に砂の才能を伝えたのは2歳の秋だった。馬力で押しまくる走り。芝の新馬戦3着後、ダートに矛先を変えると大差勝ちを演じた。3歳以降は折り合い難を抱えていたが、「最近は掛からなくなりました。調教では相変わらずガツンといくけど、レースではスムーズに走れるんです」と同師。成長したのは気性だけではない。デビュー時468キロだった馬体重はこの日494キロ。「毎年夏は休ませながら大事に使ってきて、ようやく本格化してくれました。トモ(後肢)がガチッとして一層ダート馬らしい体つきになりました」

 フェブラリーS優勝馬に育てたトランセンド、グレープブランデーと比べても遜色ない屈強のボディー。西の敏腕トレーナーに3度目となる真冬の砂のG1タイトルを意識させるロードカナロア産駒だ。

 ≪幅広く活躍馬輩出≫ロードカナロア産駒の重賞ウイナー(JRA+海外)はレッドルゼルで15頭目だがダートは初制覇。芝G1・9勝の金字塔を打ち立てたアーモンドアイを筆頭に、1000メートルのアイビスSDから2500メートルの目黒記念まで幅広いカテゴリーで活躍馬を出している。前哨戦を快勝したレッドルゼルはフェブラリーSで産駒のダートG1初制覇を狙う。

 ◆レッドルゼル 父ロードカナロア 母フレンチノワール(母の父フレンチデピュティ)16年3月25日生まれ 牡5歳 栗東・安田隆厩舎所属 馬主・東京ホースレーシング 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績15戦7勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億7428万4000円。馬名の由来は冠名+熱望(フランス語)。

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