【紫苑S】堀井師の無念 アビッグチアが晴らす

2021年09月10日 05:30

競馬

 【東西ドキュメント・美浦=9日】小田には冷たい雨が心地良かった。秋競馬開幕。紫苑Sで始動するアビッグチアに心躍っていた。古馬相手の6月由比ケ浜特別(東京芝1400メートル)を含め、既に3勝。秋華賞を視界に入れ、エントリーしてきた。管理する堀井師と紫苑Sといえば、東日本大震災があった11年を思い出す。「写真判定だったよね?田辺君が乗っていたかな」。指揮官はしっかり覚えていた。牝馬3冠に皆勤したデルマドゥルガー(6番人気)が、ゴール寸前でカルマートを「差した!!」と小田は吠えていたが…。無念の鼻差負け。年初1月ジュニアC(中山)であのロードカナロアを破った金星も忘れられない。
 あれから10年。アビッグチアにはG1初舞台の夢が懸かっている。「正直2000メートルは長い。それでも2コーナーまで何とかなだめて、1400~1600メートルの競馬にできれば。開幕週の馬場は合うはずだから」。近走は1400メートルを中心に使ってきたので、無理せず逃げか好位で運べるはず。来年2月に定年を迎える堀井師のためにも、小田は10年前の無念を晴らしてくれ…と祈っていた。

おすすめテーマ

2021年09月10日のニュース

特集

ギャンブルのランキング

【楽天】オススメアイテム