【有馬記念】(14)アサマノイタズラ 中山適性も調教過程も文句なし!
2021年12月24日 05:30
競馬
一杯に追われた1週前追いが圧巻。やや重の美浦Wでラスト1F11秒2はなかなか見られない数字だった。その反動は鞍上・田辺も気になったはずだが、最終追いは実にリラックスした走りでまたも5F65秒1~1F11秒8の好時計をマーク。高ぶるどころか、ガス抜きされたことで一切の気負いがなくなった。いつもは辛口ジャッジの田辺も口が滑らか。「先週は後半で踏ん張らせたので燃えてないといいなと思ったけど、イライラしていないのがいいですね。最後は馬なりでやれることに越したことはないので」と笑顔を見せた。
言葉は悪いが、9着菊花賞はレースに参加していなかった。人気どころに追い込み勢がそろい、ペースを掌握するタイトルホルダーに鈴を付けられない。後方でけん制し合ううちにレースが終わった印象だ。田辺は「菊花賞は展開と流れがうまくいかなかった。今回もどういうレースになるかが大切」と説明。今回はタイトルホルダーに楽をさせないパンサラッサがいる。そこに女王クロノジェネシスが得意の後半ロングスプリントでレースを動かす。前走のような不完全燃焼に終わる可能性は低い。
スプリングS2着、セントライト記念1着を含め、中山は【2・1・1・2】と絶好の相性。手塚師も「得意なコースですからね。相手は強いけど、有馬の2500メートルは紛れが起こりやすいから」と舞台適性の高さに期待する。父は3歳時に有馬を制したヴィクトワールピサ。強力3歳世代の隠し玉だ。