【中山大障害】絶対王者オジュウチョウサン 独り旅で1年8カ月ぶり復活V!長山オーナー現役続行明言
2021年12月26日 05:30
競馬
早め先頭の積極策を決断した石神が振り返る。「逃げ馬の後ろでじっとして外からかぶされるのが嫌だったし、ペースは速くないと感じたので(向正面で)仕掛けた。この馬と久しぶりに勝ててうれしい」。共につかんだG1タイトルは8個目。「今は感謝の言葉しか思い浮かばない。最近はファンの皆さまにふがいない姿ばかり見せていたので、今日はオジュウの格好いい姿を見てもらいたかった」。当レース4年ぶり3度目の勝利となった相棒をいとおしそうにねぎらった。
見守った和田正師は「飛越、折り合い、コース取り全てが完璧だった。10歳でこの舞台に立てること自体が驚異的なのに、まだ圧勝できる力があるなんて。改めて凄い馬だと感じた」と人馬を称える。「今までもこれからも走る気力がなくなったと判断すればレースには使わない。3回続けて負けていたので不安もあったが、走りの内容が良かったのでここを使った」。復活劇に安堵(あんど)の表情だった。
オジュウの走りに心を動かされたのはファンだけではない。長山尚義オーナーは「引退の話もあったけど、これだけの結果が出たので。来年も3月の阪神(スプリングジャンプ)から4月の中山(グランドジャンプ)へ、という気持ち」と現役続行を明言。「今日は安心して見られた。(ゴール後の)ファンの皆さまの声援もうれしかった」。復活を遂げた絶対王者の勇姿が、来年もまだ見られる。
◆オジュウチョウサン 父ステイゴールド 母シャドウシルエット(母の父シンボリクリスエス)11年4月3日生まれ 牡10歳 美浦・和田正厩舎所属 馬主・チョウサン 生産者・北海道平取町坂東牧場 戦績36戦19勝(うち障害28戦17勝)障害重賞は14勝目(うちG1・8勝)総獲得賞金8億6500万7000円。馬名の由来は家族名より+冠名。