交わり少なくても互いに尊敬忘れぬ吉田兄弟の絆
2022年04月08日 05:30
競馬
弟がデビューして間もない頃、兄も誘って一緒に食事をしたことがある。その際「兄弟でこのように食事に行くことはどのくらいの割合であるの?」と問うと、2人は口をそろえて答えた。
「全くありません」
数年前にもやはり兄弟を誘って一杯やったことがあったが、その時もまた同様のことを言っていた。弟を「隼人さん」と呼ぶ吉田豊騎手の弁。
「年齢が8つも離れていて、僕が競馬学校に入った時、隼人さんはまだ10歳にもならない子供でした。当然、兄弟げんかをした記憶もないし、2人で一緒にどこかへ行ったなんていう記憶は全くありません」
弟も同様の発言をするので、一見、あまり仲の良くない兄弟なのか?と思えてしまう。しかし、2週連続での兄弟G1制覇となった今回、それぞれとLINEをやり取りすると、兄は「隼人さん、マジか!?やるなぁ!!」と言い、弟は「大ケガを克服して海外でG1勝ちをする兄貴は凄い。いくら勝っても追いつけません」とのこと。一緒に行動をしなくても、互いが共にリスペクトし合っていることがよく分かる文面だった。
今週の桜花賞には兄・豊でパンサラッサと同じ矢作厩舎のパーソナルハイが抽せんをくぐり抜け登録された。3週連続兄弟での大仕事となるか。期待しよう。(フリーライター)