聖奈 “菜七子超え”44勝!JRA女性騎手年間最多勝「尊敬される存在に」

2022年10月24日 05:00

競馬

聖奈 “菜七子超え”44勝!JRA女性騎手年間最多勝「尊敬される存在に」
<新潟2R>レースを制し、JRA女性騎手年間最多勝を達成した今村(撮影・河野 光希) Photo By スポニチ
 今年3月にデビューしたばかりの今村聖奈(18=栗東・寺島)が23日、新潟2Rのフェステスバント(牝2=藤岡、父キズナ)で逃げ切り勝ちを収め、JRA通算44勝目を挙げた。これで19年に藤田菜七子がマークした43勝のJRA女性騎手年間最多勝記録を更新した。さらに8Rのプロミストウォリア(牡5=野中、父マジェスティックウォリアー)でも逃げ切り勝ちし、自身の記録を更新する同45勝目を挙げた。
 前日の最終レースで43勝目を挙げ、記録に並んだ翌日、「なるべく今日のうちに決めたいと思っていました」という今村は、この日2レース目の騎乗で新記録を達成した。

 新潟外回りで争われた2歳未勝利戦(芝1600メートル)。ポンとスタートを切った今村とフェステスバントのコンビは、二の脚の速さでハナを奪って快走。最後の直線でも右ムチ3発に応えて馬は伸び、3馬身半差の完勝を飾った。まさに人馬一体のレースだった。

 1Rでは1番人気の馬に乗りながら首差2着に惜敗。「悔いの残るレースでした。引きずらず、切り替えて臨もうと思いました」と今村。敗戦を引きずらない18歳の少女らしからぬ勝負師ぶり。藤田が1年かけて積み上げた43勝を、今村はデビューからわずか8カ月で更新した。

 新記録達成のセレモニーでは「先日競馬学校の合格者が発表され、多くの女性騎手の卵が入学しました。(元騎手の)父(康成氏)の影響もありましたけど、私も菜七子さんの背中を見てなりたいと思った。私に憧れて、騎手になりたいと思う子が出てくるかもしれない。それに恥じない言動をして応援され、尊敬される存在になりたいです」と頼もしく語った。

 8Rでも逃げ切って45勝目を飾り、史上5人目の新人年間50勝も視野に入った。「来週からは外国のトップジョッキーも来る。いいところを勉強して聞きに行って、努力し近づいて、勝てる騎手になりたいです」と瞳を輝かせていた。

 《父・康成氏も感激》元ジョッキーで飯田祐厩舎の調教助手を務める今村の父・康成氏(44)は自宅で娘の記録達成を見届けた。「家族みんなで朝から見ていました。土曜の最終レースで勝ちましたので、どこかで達成があるのではないかなと思っていました」と喜びを語った。

 土曜新潟12Rの勝利で女性年間最多43勝に並び、この日も新潟で7鞍に騎乗。「今週もたくさんの騎乗依頼を頂いていますし、オーナーをはじめ、関係者に応援があってのこと。それに尽きますね。その中で結果を出すことが、新しいチャンスにつながっているのだと思います」と感謝を口にした。

 ルーキーイヤーに東奔西走、たくさんの騎乗をこなす。まずはケガなどがないようにと気持ちを込めた。「本人も“この目標は毎年持ち続けていく”と言っていました。ケガをすることなくいってほしいですね」と愛娘を思いやった。

 ◇今村 聖奈(いまむら・せいな)2003年(平15)11月28日生まれ、滋賀県出身の18歳。今年3月に栗東・寺島厩舎所属でデビューし、同13日阪神8R(ブラビオ)で初勝利。7月3日のCBC賞(テイエムスパーダ)で重賞初騎乗V。JRA通算470戦45勝、地方4勝。父・康成氏は元騎手で現在、飯田祐厩舎の調教助手。特技はボールペン字。1メートル59、47キロ。血液型B。

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