【競輪選手養成所卒業記念レース決勝】在所1位の荒川達郎が卒記チャンプ

2023年03月03日 04:50

競輪

【競輪選手養成所卒業記念レース決勝】在所1位の荒川達郎が卒記チャンプ
卒業記念レースで優勝した124回生・松井優佳(左)と123回生・荒川達郎 Photo By スポニチ
 日本競輪選手養成所の第123回生(70人=1人欠場)と第124回生(女子12期生=23人)の卒業記念レース決勝が2日、静岡県伊豆市の同所で開催された。男子は在所1位の荒川達郎(23=埼玉)が優勝、ガールズは在所2位の松井優佳(23=大阪)が完全優勝を飾った。ガールズの完全Vは122期生の畠山ひすい以来7人目。なお第123回生と第124回生はきょう3日卒業式、10日に選手登録後、4月30日~5月2日(宇都宮)の「競輪ルーキーシリーズ」を皮切りにプロデビューする。
 荒川が卒業チャンプの称号と同時に在所成績1位の座を手にした。卒業記念を迎えた時点では在所3位。「1走目は外に浮いたが、レースごとに感触が良くなった」と振り返る荒川は決勝戦を「1周半から先行しようと思って」臨んだ。

 レースは「思いのほか皆の仕掛けが早かったので勝ちに徹した。届かないと思ったがギリギリ届いて良かった」。保田追走から浮島の捲りに切り替える冷静な運びからゴール前で差し切り優勝。「1着で終われて良かった」と喜びを語った。

 荒川の夢は師匠(太田真一)と同じ「逃げてグランプリを勝てる選手」。それだけに決勝戦も「逃げて勝てたら」と内容には少し物足りない表情も見せた。師匠には「10カ月間、元気に頑張りました」と在所1位と卒業チャンプの恩返しもできた。今後は「関東を代表する先行選手」を目指す。勝負強さを備えたルーキーがデビューする。


《ガールズは松井優佳が完全制覇》
 3連勝で決勝戦を迎えた松井は「今、踏んだ方がいいかな」と冷静に後続の動きを見極め、最終2角3番手から捲って真っ先にゴールを駆け抜けた。「最後はがむしゃらに踏んで踏み切れた」と全力を出し切り、昨年の畠山に続いてガールズ7人目の完全優勝の偉業を達成。「優勝を目標にしていたけど、まさか優勝と思っていなかったのでうれしい」と喜びを語った。

 松井は「高校を卒業する時に自転車だけでなく、いろいろなことを学びたい」と大学進学を選択。大学時代にアマ歴を残してガールズ選手の道を志した。目標とする選手は古性優作。「岸和田で練習させてもらった時に“どうしたら速く走れるか”とか私にも教えていただいた。古性さんは強くて優しい」。身近に最強の選手がいるのは心強い。

 「自分は自信がないタイプなので練習して自信を持てるように。将来はグレードレースで活躍できるように」。“ガールズの古性”を目指して練習に励む。

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