【函館2歳S】ゼルトザーム連勝で世代重賞V一番乗り!!浜中「強かった」

2023年07月15日 16:40

競馬

 【G3・函館2歳S ( 2023年7月15日    函館芝1200メートル )】 JRA2歳重賞第1弾「第55回函館2歳S」が15日、重馬場の函館競馬場で行われ、5番手を進んだ10番人気ゼルトザーム(牡=加用)が力強く伸び、新馬に続く無傷2連勝で、2歳重賞V一番乗りに輝いた。
 金曜夜から容赦なく降る雨が、ダートで勝ち上がったゼルトザームには強烈な追い風になった。5番手を悠々と進み、残り100メートルすぎでは前を行くスカイキャンバス、ナナオを一瞬でのみ込んだ。新馬から騎乗する浜中は「返し馬の感じで芝の走りは良さそうと感じていた。雨が降って重たい馬場もプラスになると思った。ゴール直前で手綱を緩めると、耳を立てるほどの余裕。強かったです」と会心の笑顔で切り出した。

 加用師は「大雨予報だったので、一番外枠も芝のいいところを走れると思って喜んでいた」とスタートを心待ちにした。ダート1000メートルの新馬に続き、芝でも変わらぬ強さ。「ソエ(若駒特有の管骨の軽い炎症)も気にしていたので初戦はダートにしたけど、終わってみれば強い勝ち方だったね」と愛馬に最敬礼だ。

 「私も来年2月いっぱいなので…」。76年に騎手デビューを果たした70歳指揮官にとって、競馬人生も残り約7カ月。この勝利で函館で現在施行されている3重賞(10年函館記念=優勝マイネルスターリー、12年函館SS=ドリームバレンチノ)の完全制覇を達成。「函館3冠?意識していなかったよ」と頬を緩めた。

 週明けに放牧に出し、今後に備える。「きょうでも好位で息を入れられた。三分三厘で気合をつけたほどで、いい意味でのズブさもある。距離はやってみないと分からないから。朝日杯FS(12月17日、阪神)?それぐらい成長してくれるといいね」。競馬人生最終章に出現した芝&ダート二刀流の孝行息子に、自身悲願のJRA・G1初制覇の夢を託した。

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