【函館2歳S】ゼルトザーム 2歳重賞一番星!前夜からの雨味方、加用師は函館3冠飾った

2023年07月16日 05:15

競馬

【函館2歳S】ゼルトザーム 2歳重賞一番星!前夜からの雨味方、加用師は函館3冠飾った
函館2歳Sを制したゼルトザーム(撮影・千葉 茂) Photo By スポニチ
 JRA2歳重賞第1弾「第55回函館2歳S」が15日、重馬場の函館競馬場で行われ、5番手を進んだ10番人気ゼルトザームが力強く伸び、新馬に続く無傷2連勝で、2歳重賞V一番乗りに輝いた。
 金曜夜から容赦なく降る雨が、ダートで勝ち上がったゼルトザームには強烈な追い風になった。5番手を悠々と進み、残り100メートルすぎでは前を行くスカイキャンバス、ナナオを一瞬でのみ込んだ。新馬から騎乗する浜中は「返し馬の感じで芝の走りは良さそうと感じていた。雨が降って重たい馬場もプラスになると思った。ゴール直前で手綱を緩めると、耳を立てるほどの余裕。強かったです」と会心の笑顔で切り出した。

 加用師は「大雨予報だったので、一番外枠も芝のいいところを走れると思って喜んでいた」とスタートを心待ちにした。ダート1000メートルの新馬に続き、芝でも変わらぬ強さ。「ソエ(若駒特有の管骨の軽い炎症)も気にしていたので初戦はダートにしたけど、終わってみれば強い勝ち方だったね」と愛馬に最敬礼だ。

 「私も来年2月いっぱいなので…」。76年に騎手デビューを果たした70歳指揮官にとって、競馬人生も残り約7カ月。この勝利で函館で現在施行されている3重賞(10年函館記念=優勝マイネルスターリー、12年函館SS=ドリームバレンチノ)の完全制覇を達成。「函館3冠?意識していなかったよ」と頬を緩めた。

 週明けに放牧に出し、今後に備える。「今日でも好位で息を入れられた。三分三厘で気合をつけたほどで、いい意味でのズブさもある。距離はやってみないと分からないから。朝日杯FS(12月17日、阪神)?それぐらい成長してくれるといいね」。競馬人生最終章に出現した芝&ダート二刀流の孝行息子に、自身悲願のJRA・G1初制覇の夢を託した。

 ◆ゼルトザーム 父ヘニーヒューズ 母ロザリウム(母の父キングカメハメハ)21年2月18日生まれ 牡2歳 栗東・加用厩舎所属 馬主・宮川純造氏 生産者・北海道浦河町の富田牧場 戦績2戦2勝 総獲得賞金3873万2000円 馬名の由来は「不思議な」(ドイツ語)

おすすめテーマ

2023年07月16日のニュース

特集

ギャンブルのランキング

【楽天】オススメアイテム