【秋華賞】マラキナイア 実りの秋!大駆けの血筋で激走あるぞ、吉岡師は不敵な笑み「胸を借りるつもり」
2023年10月13日 05:30
競馬
先行するディクテオン(5歳オープン)を追う形から機敏に反応し、きっちり1馬身先着。4F55秒1~1F12秒8の遅い時計でも、反応の速さと非凡な瞬発力がありあり。動きを確認した吉岡師は満足げだ。「日曜にしっかりやっているので、今朝は後ろから併せて我慢できるかどうかを確認。最後はいつでも動ける感じでしたね」
川田を起用したローズSはマスクトディーヴァのレコード駆けに面食らったが、ゴール前で鋭く追い上げたこの馬の上がりも3F33秒4。勝ち馬の陰に隠れているが、侮れないポテンシャルを秘める。「前走は(本番の)2000メートルを意識するように乗ってくれた。距離が延びてもいいし、コーナー4度の舞台も上手に走ってくれると思う。来年にかけて、もっと強くなると思うので、ここは胸を借りるつもり」
吉岡師の不敵な笑みには血統的な根拠がある。半兄は18年京都新聞杯を制したステイフーリッシュ。この馬が本当の意味でファンを驚かせたのは7歳(22年)になってから。海を渡り、それまでの惜敗キャラを払拭。サウジアラビアのレッドシーターフHで2度目の重賞制覇。返す刀でドバイ(ゴールドC)でも勝ち、秋は凱旋門賞に挑戦(14着)した。競走馬が秘める奥の深さ、無限の可能性を教えてくれた。
母カウアイレーンの半兄に99年スプリンターズS、01年安田記念を制したブラックホーク、半姉には17番人気で07年NHKマイルCをぶち抜いたピンクカメオがいる。G1舞台にめっぽう強い激走血統が1強ムードの秋華賞で大波乱を巻き起こす。
《シランケド回避》出走を予定していたシランケド(牝3=牧浦)は態勢が整わないため12日、回避した。牧浦師は「状態を見ながら進めたけど疲れが取れなかったので回避を決めました」と説明。前走・紫苑S3着で優先出走権を確保したがラスト1冠のゲートインはかなわず。まずは英気を養い、今後に備えていく。師は「将来性がある馬なので」と先を見据えた。