松永幹師 騎手で調教師で秋華賞に縁
2023年10月13日 05:08
競馬
それから干支(えと)がひと回り以上。09年、今度は調教師として牝馬3冠最後の1冠に臨んだ。相棒はレッドディザイア。春には桜花賞、オークスで連続2着。勝ったのはいずれもブエナビスタ。この秋華賞で三たび頂点を争った。「京都の内回りが舞台になるので、先行力に勝る分、逆転の可能性はあると考えていました」
すると、実際に先行して早目に抜け出した。「最後は“やはり!!”という感じでブエナビスタが迫ってきました。ほとんど並んでゴールしたので、勝ったか負けたか分かりませんでした。ただ、周囲の皆が“勝った、勝った”と祝福してくれました」。写真判定の結果、鼻差でレッドディザイアに軍配が上がった(その後、ブエナビスタは3着降着)。「ブエナは本当に強い馬でしたからね。最後の1冠でなんとか破ることができて、本当にうれしかったです」
その後、レッドディザイアはジャパンCで3着に好走すると、翌春にはドバイへ遠征し、ドバイワールドCの前哨戦マクトゥームCR3(当時G2、現G1)を快勝。ブエナビスタに負けず劣らずの強さを、改めて証明するのだった。 (フリーライター)