【皐月賞】坂口智康師 ビザンチンドリームで初の平地G1に挑戦
2024年04月14日 12:18
競馬
荒削りながらもポテンシャルは相当だ。「心肺機能が強く動きも良かったので、走るだろうなと思っていましたけど、新馬戦からあれぐらい走るとは思っていませんでした」と振り返り、指揮官も驚くパフォーマンスだった。
体質面の弱さなどから、育成段階での乗り込みが遅れて預託が決まったのは2歳夏だという。「きれいでシルエットもいいな」というのが第一印象。すでに同世代の新馬戦が始まっている段階から一歩ずつ調教を踏んできた。「他の馬より半年くらい遅れていました。この時期の半年は大きいですし、その分も含めて伸びしろはまだまだあると思います」と目を細めた。
父は元調教師でJRA重賞を27勝した坂口正則氏。08年から父の厩舎で働き始めて、調教師試験に合格するまでの10年間で最も思い出深いのがエイシンヒカリだ。15年香港C、16年イスパーン賞で海外G1を2勝。「いろいろ経験させてもらいました。エンジンやパワーが凄くいいものを持っていました」と振り返る。大舞台で結果を出すために何ができるか。当時を含めてさまざまな経験が今の厩舎づくりにつながっている。
「開業から気持ち的に変わったところはないです。まずはゲートインまで無事に行けるように」。クラシックでも初心を忘れず、調教師として管理馬をいい状態で送り出すことに集中している。