【紫苑S】クリスマスパレード飛躍の秋!デビュー2連勝の中山で重賞初制覇だ
2024年09月04日 05:30
競馬
そんな敗戦にも収穫はあった。「ナイターでもあれだけ我慢してパドックを歩けたし、発汗も許容範囲内だった。もっとナーバスになるかと思ったけど、ああいう経験をして精神的に大人になっていく」。レースでは牡馬顔負けのパワフルなフットワークを見せるとはいえ、うら若き3歳牝馬。普段は「おてんば娘。一回わがままをしだすと聞かないんだけどね」という愛馬は場数を踏むごとに成長。「入厩する度に子供っぽさが抜けている」と着実にステップアップしてきた。
約3カ月の休み明け。調整過程は至って順調だ。1週前追いは京成杯AHに出走予定のコラソンビート(3歳オープン)とWコースで併せ馬。内を回って抜け出した僚馬を目標にしっかりと追われてラスト1F11秒6。同助手は「遅れたことは悲観していない。後ろにスピード系の短距離馬を置いてゴール板を過ぎた時には鼻面が合っていて狙い通りだった。最後にビュッと伸びているので」と納得の表情を浮かべた。
春は目標としていたオークスにあと一歩届かなかった。ひと夏を越えて心身ともパワーアップ。重賞初制覇へ態勢は整ってきた。「レースセンスはあるし、自在性も出てきた。前めのポジションでいい競馬をしてくれると思う」。さらなる飛躍を期す今秋。まずは開幕週の中山に成長の跡を刻みつける。
《デビュー2連勝いずれも好内容》クリスマスパレードのデビュー2連勝はいずれも好内容だった。今回と同じ中山芝2000メートルのデビュー戦は同コース2歳新馬戦の史上最速タイムでV。1F延長となった2戦目の水仙賞は紅一点の中、骨っぽい牡馬を蹴散らした。紫苑Sは直近10年の勝ち馬のうち6頭が中山で勝利した経験を持っていた。コース実績は大きな強みとなる。