興梠、リオのエースは俺弾!浦和史上初10人逆転勝利決めた
2016年07月03日 05:30
サッカー
明治安田生命J1第2ステージ(S)が開幕し、浦和は敵地で福岡に2―1の逆転勝利を収めた。リオデジャネイロ五輪に出場する日本代表にオーバーエージ(OA)枠で選ばれたFW興梠慎三(29)が1―1の後半19分に勝ち越しゴール。五輪でのメダル獲得、そして第2S制覇を目指すストライカーが、第1S終盤に失速したチームを白星発進に導いた。
役者が違った。1―1の後半19分、柏木のグラウンダーでのFKをペナルティーエリア右で受けた興梠は、DFを背負いながら右足2タッチで反転。振り向きざまに左足を振り抜き、勝ち越し点を決めた。前半22分に槙野が一発退場。浦和史上初となる1人少ない状況での逆転勝利に導いた。
「リオ五輪まで残りわずかしか試合に出られない。浦和にいる限り、チームに貢献したい。このようにできて良かった」
白星発進のため、執念を見せた。試合前に激しい腹痛に見舞われ、発熱の感覚もあった。腹痛を止める薬を飲んだが、体にだるさが残った。「何かを残さないといけないと思っていた」。攻勢に出た第1S最下位の福岡を沈める値千金の一撃。その4分後に青木と代わり、お役御免となった。五輪舞台について「自分が活躍しようとはちっとも思っていない。若い世代の選手の持ち味を100%出せるサポートがしたい」とFWらしからぬ意気込みを語る。最大の持ち味は巧みなポストプレーだが、勝負どころを逃さない得点力もある。
恩師の言葉がなければ、リオ五輪への参戦はなかった。OAの打診を受け、鵬翔(宮崎)時代の恩師・松崎博美監督に「どうしようか迷っている」と電話をかけた。自分を理解してくれる一番の恩師に電話越しに怒られ、目が覚めた。鹿島時代の2年目にメッシーナ(イタリア)からの獲得の打診を断り「何で行かないんだ。成長にとって凄く良い経験だぞ」と言われたことを思い出した。その松崎監督に「そういうチャンスは断るな。宮崎を盛り上げるためにも(五輪に)出てほしい」と説き伏せられた。一度は断りを入れた夢舞台。恩師が背中を押してくれたからこその決断だ。「自分がOAで批判もあるけど、それを覆したい」。興梠は腹をくくった。
リオ参戦内定後の2試合で3得点。「ゴールが一番モチベーションが上がる。なるべく得点を取りたい」。この試合はJ1通算300試合の節目にもなった。初の世界舞台を30歳で迎えるJ屈指のストライカーが、いよいよギアを上げてきた。
≪浦和10人で逆転勝ちは初≫浦和が前半22分にDF槙野のレッドカード退場で与えたPKにより先制を許すも、那須、興梠のゴールで福岡に2―1で逆転勝ち。浦和が相手より1人少ない中で逆転勝ちしたのは、J1リーグ通算770試合目で意外なことに初めてだ。今季の逆転勝利は第1ステージ13節(6月22日)FC東京戦(0―2→○3―2)に次いで2試合目。昨季は優勝した第1ステージでの4試合など逆転勝利が6試合もあっただけに第2ステージ開幕戦から弾みのつきそうな劇的勝利となった。
おすすめテーマ
2016年07月03日のニュース
特集
サッカーのランキング
-
首位・札幌、今季最多5発で4連勝 5年ぶり函館開催で横浜FC一蹴
-
カズ、最年長出場を49歳4カ月7日に更新 4試合連続スタメン
-
柏 MF茨田、左長腓骨筋肉離れで全治4週間
-
注目浴びるマンU モウリーニョ氏&イブラがもたらすのは栄光か混乱か
-
麻也 移籍示唆!?新監督就任で「話さないと分からない」
-
宇佐美、新天地で初練習 監督とドイツ語で会話、語学力アピール
-
ウェールズ、国際大会初4強 脇役ロブソン・カヌ技ありV弾
-
タレント軍団ベルギー崩壊…GKクルトワが監督に辞任迫る
-
メダル奪取へリオ共闘 久保は個人技で打開 南野はゴールで貢献
-
広島・足立強化部長 浅野アーセナル移籍「容認せざるを得ない」
-
王者・鹿島 主力2人欠き3失点黒星発進…DF昌子「甘かった」
-
G大阪 リオ五輪コンビ藤春&井手口 逆転勝利に貢献
-
仙台 開幕ダッシュならず悔やむ前半失点「厳しい試合になった」
-
横浜助っ人FWカイケお目覚め 1発1アシスト「チームの助けに」
-
大島 先制起点利かせた!守備もハツラツ川崎F快勝発進導く
-
興梠、リオのエースは俺弾!浦和史上初10人逆転勝利決めた
-
湘南5戦ぶりの黒星 攻撃スタイル貫くも指揮官「もったいない」
-
FC東京 残り1分まさか逆転負け 城福監督「反省するところ」
-
鳥栖 豊田が劇的終了間際弾!「僕以上に皆さんが興奮している」
-
磐田 完敗で史上7クラブ目の通算350勝お預け
-
魅せたリオ五輪代表GK中村ビッグセーブ 柏ホーム通算150勝
-
浅野は不発 広島3倍返し快勝も「悔しさの方が大きい」
-
手倉森監督が視察 リオ戦士見守り「あと3試合あるからケガ心配」
-
広島OA枠塩谷 攻撃の芽を摘み完封勝利に貢献「うまく対応」
-
クラブ初五輪戦士 福岡DF亀川が攻守で存在感示す
-
G大阪“宇佐美ロス”を全員でカバー 遠藤「皆がハードワーク」
-
大宮 河本劇的V弾「焦らず最後まで戦えた」
-
ギグス氏がマンU退団 監督目指し「新しい挑戦の時だ」