新潟に激震…吉田監督解任で片渕コーチが昇格「J1残留させる」
2016年09月28日 05:30
サッカー
突然の監督交代にも選手たちは冷静に受け止めていた。片渕新監督の下、気持ちを切り替えたチームはいつになく大きな声も出て、約1時間半の練習をこなした。
25日の鹿島戦で今季2度目の4連敗を喫し、J2降格圏16位の名古屋との勝ち点は1に縮まった。試合終了後から吉田前監督と、田村貢社長、神田勝夫強化部長とで話し合いの 場を設け、オフだった26日にも再度話し合い、事実上の解任が決まった。神田強化部長は「話し合いの下から出た結果。今年1年、吉田監督と過ごした中で、何かこのタイミングで変えないといけないとなり、その中で片渕が一番知っているという判断になった」と交代の経緯を語った。
就任会見で片渕新監督は「吉田監督の下でのベースはかなりある。ベースを生かして、新潟らしさ、もっとアグレッシブに、攻撃ではゴール、前に進むことや守備もより前でプレッシャーをかけて奪うことなど、今まで以上に強調してやりたい」とリーグ戦残り4試合を戦う決意を話し「是が非でもJ1のステージで来年もプレーする」と闘志をみなぎらせた。
新監督について神田強化部長は「新潟のことをよく知っていて、何ができて、できないかを知っている。アカデミー(U―18)で育てた選手がいるのも一番の武器」と話す。そのU―18時代の“教え子”DF大野、西村がいるのも心強い。その大野はこの状況に「大事な試合にケガしてチームの力になれずに僕にも責任がある。フチさん(片渕新監督)からは“こういう状況だけど、しっかりやろう。力を貸してくれ”と言われた。ケガをしているけど、外から言えることを言ったりして力になりたい」と急ピッチでリハビリに励む。監督交代という最強のカンフル剤を打ったアルビ。J1残留へ徳俵に踏みとどまる舞台装置が出来上がった。
◆片渕 浩一郎(かたふち・こういちろう)1975年(昭50)4月29日、佐賀県出身の41歳。佐賀商―東海大から98年当時JFLだった鳥栖にFWとして入団し、J2鳥栖に01年までプレー。02年に当時J2だった新潟に移籍し、02年に引退。03年からアルビレックス新潟ユース(U―18)コーチ、06年からは同監督。教え子に日本代表DF酒井高徳(ハンブルガーSV)がいる。
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