小野 5年ぶりJ1に帰ってきた!甲府に0―2も浮上へ光明
2017年04月03日 05:30
サッカー
「0―2で負けていたからボールを受け、サイドからクロスでゴールに向かいたいという(チームの)意図だった」
自身5年ぶりとなるJ1。湧き起こる札幌サポーターからの「シンジコール」。でも、感慨に浸ることなどない。ひたむきに勝利へ向かう。それが小野伸二だ。3トップの一角、2シャドーの左に入って果敢に動き、ポジションを変えながら突破口を模索。四方田監督も「甲府がスペースを消して下がっていた。ジュリーニョも疲れていたので攻撃の起点になることを期待した」と話したように、勝ち点奪取のため最後の交代枠を小野に託した。結果的に決定機をつくることはできなかったが、その姿は今後へ大きな期待を抱かせた。
ピッチに立ち、全力を出す。チームにとって何よりの収穫だった。長期間苦しんだ股関節痛。昨季はJ2で出場15試合にとどまった。「こんなに痛みが出るのはちょっと珍しい。インサイドキックもできないからね」と漏らしたのは昨夏だ。そんなどん底から地道なリハビリを経て、全体練習合流は3月13日。同26日の札幌大との練習試合後には「何年ぶりかに痛みなくできた」と話し、ついに復活を果たした。
試合は0―2の完敗を喫した。リーグ戦3試合連続でセットプレーから失点。「セットプレーのやられ方が悪い。しっかりマークを確認して、みんなでやっていかないと」。そんな課題を口にしたのも復活の証だ。次節は8日のFC東京戦。「いいゲーム勘でやれるように本調子に上げていければ」。静かに次節を見据える小野の姿が、逆襲を予感させていた。