インテル好調の秘密 スパレッティ監督“お買い得補強”で名門再建
2017年09月26日 09:00
サッカー
好発進の主因は、リーグ最少2失点の堅守。リーグ屈指の戦術家として知られる新指揮官が鍛え上げた成果だ。キャンプから戦術をポジションごとに練習し、DFラインにはボールに対するポジショニング、体の向き、動きなどを綿密に指導。長友は「守備の指示はムチャクチャ細かいし、相当厳しい。攻撃的な監督とは言われるが、守備も相当やっている」と説明した。
堅守を支えるのが地味な補強だ。ACミランが移籍金総額で2億3000万ユーロ(約306億円)を超える大量補強を行ったのとは対照的に、監督が望む守備の即戦力を中堅クラブから獲得。ともにフィオレンティーナから加入した32歳のスペイン人バレロ、26歳のウルグアイ代表ベシーノはボランチに定着。サンプドリアから加入した22歳のスロベニア代表シュクリニアルとともに安定感をもたらした。3人合わせて移籍金は推定5400万ユーロ(約72億円)と“お買い得”といえる。
攻撃は昨季チーム最多24得点のイカルディ、マンチェスターU移籍が噂されたペリシッチ、カンドレーバの“3本柱”が不変だが、スパレッティ監督は組織的な伸びしろがまだあると見る。「ナポリ、ユベントスと少し差はあるが、チームの潜在能力を発揮できれば抜くことができる」。5連覇を果たした09〜10年以来の復活Vを果たせば、58歳のベテラン指揮官にとって初のセリエA制覇となる。