本田に迫る“最後の審判”ウクライナ戦「勝つ気持ち浸透させる」
2018年03月26日 05:30
サッカー
「マリと同じ戦いをすれば0―3でやられる相手だという認識で、でも“やられないぞ”というところは見せないと。ハッキリ言って、勝たないといけない」。スタメンとなれば昨年9月5日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦以来。マリよりも格上を相手に、ハリルホジッチ監督に自らの価値を証明する。
昨年7月、ACミランを退団してパチューカに電撃移籍。ハリルホジッチ監督は「私はヨーロッパに残ってほしかったが」と複雑な表情を浮かべ、代表リストからも外した。今年2月、メキシコに派遣した手倉森コーチからの視察報告にも辛らつな言葉を浴びせたという。代表スタッフ陣が本田の必要性を訴えても、縦に速い攻撃を志向する指揮官の中では“絶対”ではない。
だが18年に入り、公式戦12試合で4得点6アシスト。2400メートルの高地の中で強度の高い瞬発系トレーニングをこなし、最大酸素摂取量は大幅にアップした。そこで得た手応えが“本田節”にもつながった。
「今は善戦すれば合格になっている。そんなんじゃない!オランダだろうとベルギーだろうと絶対に勝つと言い切った4年前。その土台はなくなったけど、もう一回、背伸びしていい。理想がなかったらサッカーすべきじゃない。勝つ、勝つしかない。その気持ちをチームに浸透させる」
結果を残せなければロシアが遠のく一戦を前に、自らだけではなく、チーム全体も鼓舞。数々の逆境を乗り越えてきた男の、最後の挑戦が幕を開ける。