浦和・阿部、市民を守る“アベノボイス”!さいたま市に響く勇樹の「ステイホーム」
2020年05月02日 05:30
サッカー
![浦和・阿部、市民を守る“アベノボイス”!さいたま市に響く勇樹の「ステイホーム」](/soccer/news/2020/05/01/jpeg/20200501s00002000250000p_view.jpg)
事の発端はコロナ禍の状況下、地域貢献を探っていた浦和からの提案。さいたま市に相談すると快諾を得た。日頃から前に出るタイプではないが「ここぞの場面では阿部選手に頼もうと考えていた」とクラブ関係者。主将の経験を持ち、常にチーム、地域のことを考え、サポーターの信頼も厚い阿部に白羽の矢を立て、さいたま市在住の阿部も二つ返事だったという。
収録でののみ込みも早く、3度目の録音で音声が完成した。市内ではおなじみの「こちらは防災さいたまです――」で始まるアナウンス。7日からは毎朝10時に阿部が「不要不急の外出を控えるようお願いします」「屋内で過ごす時も十分な換気を取るようにしてください」と「ステイホーム」を呼びかける。
今回のアナウンスには浦和や阿部の名は出てこない。だがそこは言わずと知れたサッカーの街。いつもと違う声に耳を澄ませば、声の主に気付く市民も多いはずだ。阿部は「今後、このアナウンスが流れなくなった時、埼玉スタジアムでお会いできることを楽しみにしています」。Jリーグ再開のめどは立っていない。コロナ疲れも社会問題化する中「アベノボイス」が市民の力水になる。
◆阿部 勇樹(あべ・ゆうき)1981年(昭56)9月6日生まれ、千葉県市川市出身の38歳。市原(現J2千葉)下部組織出身。98年8月のG大阪戦に16歳333日でJ1デビュー。07年に浦和に加入。10年8月から英レスターでプレーし、12年1月に浦和復帰。「オシムの申し子」としても知られ、日本代表でも10年W杯出場など出場53戦3得点。浦和では07、17年と2度のACL制覇も経験した。1メートル78、77キロ。