終わりの始まり?16日ブンデス再開へ暗雲…チーム隔離続出ならリーグ打ち切りも
2020年05月12日 07:00
サッカー
リーグは再開に向けて先月末から全員検査を繰り返し実施。1、2部の選手、スタッフ計1724人に対する1巡目の検査で10人が陽性反応を示した。2巡目の検査では全体で2人の陽性が判明し、それぞれ陽性者だけが隔離されていた。
今回の焦点はドレスデンの保健当局の判断。感染の2選手だけでなくチーム全体の14日間隔離を指示した。ドレスデンは1巡目の検査で選手1人に陽性反応が出たが個人隔離され2巡目の検査は全員陰性だった。その後チームは全体練習を2日間行ったため、今回3巡目検査で判明した陽性者はチーム全員と接触したと判断された。
他チームも全体練習を再開しており、今後一人でも感染者が出た場合は、各保健当局がチーム全体の2週間隔離を指示する可能性が出てきた。リーグのザイフェルト社長は9日に「(隔離は)保健当局が判断すること。事態は想定内で、現時点で予定は変わらない」と自信を示したが、今後隔離チームが続出した場合は「残り期間次第では、シーズンを終了できなくなる事態はあり得る」と認めた。
最新の検査結果はリーグ再開前日の15日に発表される予定で、再開後も試合前に必ず全員検査が行われる。リーグは感染防止へ細かいガイドラインを設けているが、元ドイツ代表MFのエッフェンベルク氏は地元テレビで「(チーム隔離が)1部でも起きれば、リーグは中止だ」と主張。打ち切りのリスクを抱えながら、ドイツは世界の主要プロスポーツリーグで初の公式戦再開に挑むことになる。
≪1カ月で残り9戦消化へ…超過密日程で残留争い≫2部最下位で降格危機にあるドレスデンは17日に予定されていたMF原口元気が所属するハノーバー戦と、翌週のフュルト戦を行えないことが確定。日程の調整についてザイフェルト社長は「2部全体と話し合う」と語った。ドレスデンは2週間の隔離中は練習が不可能。さらに1カ月で残り9試合を戦う超過密日程という2つのハンデを抱えながら、残留争いに突入することになる。