福島・帝京安積卒MF薄井、注目クラブ「One Tokyo」入団“本田イズム”学ぶ
2020年06月04日 06:30
サッカー
高い技術を持つドリブラーの薄井は、1月に行われた「One Tokyo」のトライアウトでは右サイドハーフでプレーした。本田が見守る前で、ドリブルで1人をかわし、利き足でない左足でゴールを決めるなど2得点を挙げて猛アピール。「自分を出せました」。約500人の応募者の中から、わずか22人の合格者に生き残った。
その後行われた面接で、本田から語り掛けられた。「君はOne Tokyoを背負うことになる。自分をスターだと思ってやってほしい。ただサッカーだけでなく、人としてちゃんと生きていくこと。まあ今度飲みにいこうや」。薄井は「人生が変わりました」と夢のような15分を振り返る。海外への憧れを伝えると、本田からは「フィジカルが大切」とアドバイスを受け、薄井は現在バランスボールなどを使って体幹を強化している。
中学2年で東日本大震災を経験。被害を受けた東北の子供たちで編成された日本選抜に選出された薄井は、ドイツ1部のバイエルン・ミュンヘンが主催するユース大会で海外の選手と戦った。その経験が原点となり、将来の夢はブンデスリーガのビッグクラブでプレーすること。「とにかくサッカーと向き合って、サッカーに懸けてる自分をピッチの上で表現していきたい」。薄井が夢の扉を開ける。(近藤 大暉)
○…白河市出身でなでしこジャパンのMF遠藤純(20=日テレ)とは、小学生の時に同じクラブに所属した。今でも練習することがあり、「1対1とか勝負して抜かれたりすると本当に悔しい」と笑った。それでも、「めちゃくちゃ努力している。練習後にも追加で走ったりしているのを見て、刺激になっている」と将来のなでしこを背負うレフティーを“手本”にする。