横浜MF遠藤渓太、独1部ウニオン・ベルリン移籍決定的!東京五輪へ22歳の大勝負
2020年07月23日 03:00
サッカー
遠藤は五輪世代の注目株。森保ジャパン初期の18年1月U―23アジア選手権(中国)から招集されてきた。クラブ同様に左サイドを主戦場とし、ウイングバックと2列目でも経験を積んだ。昨年12月のE―1選手権でA代表デビュー。だが、1月のU―23アジア選手権(タイ)では出番がなかった。チーム内の序列を痛感し「ここからまたはい上がっていけばいい」と強い決意で今季に臨んでいた。
下部組織から約10年間も在籍する愛着のあるクラブを飛び出し、あえていばらの道へ進むのは、ステップアップのためだ。新天地のドイツで主力の座をつかめば、タフさも兼ねて最高のアピールにつながる。森保監督は代表の選考過程で所属クラブで試合に出続けることや、心身両面のタフさを重視する指揮官。五輪世代にはA代表入りを強く促している。
ウニオン・ベルリンへは買い取りオプション付きのレンタル移籍となる。来季の活躍次第では完全移籍も可能となる契約内容で、東京五輪にはドイツから“凱旋”となる道も視野に入る。関係者によると、DF内田(鹿島)以来の日本人となるアタッカーへの期待値は現地のクラブ関係者内でも高いという。
五輪男子サッカーの初戦は7月22日。「自分は五輪を目指してここ何年か取り組んで目標にしてきた」と言う遠藤は、新型コロナ禍で五輪の1年延期が決定した後も「自分たちの誰にもチャンスがあるとなれば、そこを目指す気持ちは変わらない」と改めて出場への意欲を言葉にしてきた。1年後の大舞台へ。若武者はドイツから、飛躍の階段を駆け上がる。
≪最激戦区2列目≫五輪世代は遠藤と同じ2列目、ウイングバックの左サイドには強力なライバルがひしめいている。特に2列目は最激戦区。久保(マジョルカ)を筆頭に食野(ハーツ)、安部(バルセロナB)、伊藤(シントトロイデン)、森島(広島)らが出番を得てきた。ウイングバックは杉岡(鹿島)、相馬(名古屋)の優先順位が高く、菅(札幌)らもいる。
▽ウニオン・ベルリン 1966年、旧東ドイツのベルリン・ケーペニック地区で創設。主なタイトルは67~68年の東ドイツ杯優勝。東西ドイツ統一後は主に地域リーグに所属し、01~02年に2部初昇格。19~20年に1部初昇格し、11位で残留を果たした。2部時代の17~18年にDF内田篤人(現鹿島=写真、共同)がプレー。本拠地はアルテ・フェルステライ(2万2012人収容)。
◆遠藤 渓太(えんどう・けいた)1997年(平9)11月22日生まれ、横浜市出身の22歳。二俣川SC―横浜ジュニアユース―横浜ユースを経て16年にトップチーム昇格。1年目からJ1で23試合に出場。18年ルヴァン杯でニューヒーロー賞。17年U―20W杯など各年代別日本代表に選出され、昨年12月のE―1選手権中国戦でA代表デビュー。好きな選手はベルギー代表MFアザール。趣味は魚観賞でペットはドンコ。1メートル75、66キロ。利き足は右。
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