スペイン1部バルセロナの新監督候補に、クラブOBで元フランス代表FWのティエリ・アンリ氏(43=米MLSモントリオール監督)が急浮上した。14日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に2―8と歴史的大敗を喫し、キケ・セティエン監督(62)は解任される見通しと地元紙が一斉に報道。後任候補には前トットナム(イングランド)監督のマウリシオ・ポチェッティーノ氏(48)らの名前も挙がっている。
バルセロナの地元紙スポルトは15日にセティエン監督を解任すると報じた。同紙が新監督候補に挙げたのは5人。その中に意外な名前が含まれていた。07~10年にバルセロナでプレーしたアンリ氏だ。有力とされるポチェッティーノ氏、クラブOBでオランダ代表監督のクーマン氏、ACミラン、ユベントスでセリエA制覇を果たしたアレグリ氏は実績十分。一方で現役時代スーパースターだったアンリ氏は指導実績がほとんどない。
それでも候補に挙がる理由は“つなぎ”のためとみられる。カタール1部アルサドで監督を務めるレジェンドOBのシャビ氏が、早ければ来年にも監督就任が有力視されている。スポルト紙によると、ポチェッティーノ氏が長期契約を望む一方で、クラブは短期契約を提示。実績のないアンリ氏なら1年契約で“クビ”にもしやすい。
惨敗を受け来年6月で契約が切れるFWメッシの退団報道も再び過熱。監督選びの失敗はエース流出にもつながりかねない。バルトメウ会長の決断に注目だ。