コロナ禍の試練をどういかすかが大事だ
2020年09月12日 08:00
サッカー
たしかに今季のJリーグは迫力のある試合が少ない。選手はしっかり走り、スプリント回数も多いが、球際の強さなどが欠けているように見える。28年前にJリーグが開幕した頃、多くのファンに支持されたのは「下手だけど全力でプレーするから」だった。日本リーグ時代からプレーしている選手も多かったが、プロになったことで選手の意識が変わり、ジーコやリトバルスキーらが加入して世界トップクラスの選手のプレーを目の当たりにしたことで様々な影響を受けた。練習に取り組む姿勢や試合での球際の強さなどを学んでいった。たった1センチ、たった1秒の違いでサッカーが面白くなり、勝敗が変わるのだ。
Jリーグが開幕した当時も週2試合行われていた。「それぐらいやらなければ日本は強くならない」という考えだったが、その過酷なハードルをクリアしたことで日本代表も強化され、98年W杯フランス大会でのW杯初出場に結びついた。
今季はいままで例がない厳しいシーズンになっている。だが、この試練を乗り越えることで、日本のサッカーが成長する可能性がある。過密日程を乗り越え、タフさを身につけることで日本がもう一段上に行ける可能性がある。Jリーグはまもなく折り返し点に到達する。後半戦は疲労でさらに厳しい戦いになるかもしれないが、来年、再来年を見据えた試練だと思ってやるべきた。世界中が同じ条件だけに、未来を見据えた国にチャンスが来るはず。Jリーグ開幕時のように、ポジティブにとらえていってほしい。