【中村憲剛 特別手記】みんなに感謝、ひとりでは絶対にここまでやれてなかった
2020年11月26日 05:45
サッカー
![【中村憲剛 特別手記】みんなに感謝、ひとりでは絶対にここまでやれてなかった](/soccer/news/2020/11/26/jpeg/20201126s00002179231000p_view.jpg)
フロンターレに全てをささげてきた18年間は振り返るとあっという間でしたが、濃かった。17年の初優勝まではなかなか勝てず、苦しい日々の連続でしたが、今はそれすらも幸せな時間だったと感じるほどです。正直、途中で海外移籍を考えたこともありました。ただ踏みとどまり、いろんな人と歩んできた道のりは、全てに流れがありました。岐路に立ったときの判断は間違っていなかったですし、後悔も何一つありません。それもひとえに支えてくれた方々のおかげです。
中でもやっぱり妻(加奈子夫人)の存在は大きかったです。常にそばで支え続けてくれました。何かあるたびに良い言葉を掛けてくれたのも彼女でした。「物事は変化があるから面白くて、終わりがあるから美しい」。これは、妻が子供たちに自分の引退を伝える手紙に書かれた言葉ですが、自分も妙に納得させられました。「そう思いながらずっと支えてくれてたんだな」と。自分ひとりだったら絶対にここまでやれてなかったですから。
僕自身もサッカーをしている小6の息子へ「バトンタッチしよう。今度は君の番。全力でサポートするし応援する」と手紙で伝えました。そしたら小4の娘も含め、誕生日翌日の11月1日に手紙を返してくれたんです!本当にうれしくて涙が止まらなかったです。「ここまで考えられて、パパのことを書けるようになった」と成長を心から実感できました。彼らが引退をしっかり理解できる年齢までプレーできたのは本当に良かったと思いました。
リーグ優勝はできましたが、まだ天皇杯が残っています。獲ったことのないタイトルで、今回は記念の100回大会。決勝の舞台は、選手としてプレーできる最初で最後のチャンスでもある新しい国立競技場です。全力で獲りにいきます! (元日本代表、川崎フロンターレMF)
◆中村 憲剛(なかむら・けんご)1980年(昭55)10月31日生まれ、東京都小平市出身の40歳。03年に中大からテスト入団で川崎F入り。06年から5年連続ベスト11入りし、16年には史上最年長でMVPに選出された。17年にリーグ制覇で初タイトルを獲得し、18年に連覇。昨年はルヴァン杯も初制覇。日本代表は06年にオシムジャパンで初選出され、10年W杯南アフリカ大会に出場。国際Aマッチは68試合6得点。1メートル75、66キロ。利き足は右。家族は妻と1男2女。
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