開始4分で示した可能性 名古屋デビューのFW柿谷が白星発進を「演出」
2021年03月01日 05:30
サッカー
開始早々の4分だ。味方のクリアボールをピッチ中央付近で受けると丁寧なヘッドで相馬に落とした。そのリターンパスは相手DFをブロックしながら“スルー”。自陣後方から上がってきてボールを受けた米本が、前を向いてプレーしやすい状況をつくった。
幼少期から育ててもらったC大阪で苦しんだ昨季。「サッカーをしている意味が見つかりにくかった時期になっていた。サッカー人生を楽しみたいと考えていた」。そんな時に名古屋から熱烈オファーが届いた。期待に応えるべく「強い気持ちを持った移籍」とチームの力になる強い覚悟を持って新天地を選んだ。
攻撃では創造性あふれるプレーはわずかだったが、守備では最前線からボールを追いかけて指揮官から課せられた任務を遂行。勝利の瞬間をベンチから見届けると、柿谷らしい屈託のない笑みが広がった。
次戦は中2日でホーム開幕のG大阪戦。C大阪時代の最大のライバル相手に叩き込む移籍後初得点を、名古屋サポーターへの“名刺代わり”とする。