【佐々木則夫氏の目】気になった柴崎の消耗度 ボランチに原口起用もいいのでは
2021年10月08日 19:20
サッカー
決勝点は柴崎のバックパスのミスからだが、私は後半開始直後から、柴崎の消耗が気になっていた。プレッシャーもないのにパスミスしたり、簡単にボールを奪われる場面があり、「交代かな」と思っていた。しかし最初の交代は南野と浅野。森保監督は柴崎を攻守のキーマンと考え、この試合を彼に託したのだろう。
だが、暑さは体力だけでなく、判断力も低下させる。柴崎とマッチアップしていた選手は体が大きく、激しく当たられ、ボールをキープしているときに長い足でチャージされて予想以上に疲労していたと思う。展開を切り換えようとしたものの、状況判断が良くなく、相手に奪われてしまった。ボランチの控えは田中や板倉、中山で攻撃に特徴を持つ選手ではない。攻撃のスイッチが入れられる柴崎を下げる判断は難しいが、5人まで交代できるので思い切っても良かったと思う。
3試合で2敗、長距離移動し、時差もある中で中4日で3戦全勝の強豪・オーストラリアと対戦する。切り換えるしかないが、ここまで内容は悪くない。前線の2人を見ながら早いパスで攻めることなどはできている。ここは「まだ3試合」と考えて、「もう一度対戦がある。まずは次の試合に勝てばいい」と割り切ること。勝てばオーストラリアと勝ち点差が縮められるだけに、コンディションを整えてほしい。
柴崎のコンディションが整わないなら、チームでボランチをやっている原口を試してみてもいいと思う。(元なでしこジャパン監督)
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