中村俊輔が母校で語った夢のあり方「こつこつと、が1番」

2022年10月18日 12:20

サッカー

中村俊輔が母校で語った夢のあり方「こつこつと、が1番」
2000年、Jリーグ史上歴代最年少の22歳でMVPを獲得した中村 Photo By スポニチ
 来季のJ1昇格を決めた横浜FCは18日、元日本代表MF中村俊輔(44)が今季限りで現役を引退することを正式に発表した。日本代表やスコットランド・プレミアリーグのセルティックなどで一時代を築き、J1でも横浜Mで史上初となる2度のMVPを獲得。左足の芸術的なFKは、世界的な名手としてその名をとどろかせた。そんな希代のファンタジスタを、取材した各時代の担当記者が振り返った。
 私は今季から横浜FC担当に就任し、間近では1年しか見ることができなかった。それでもサッカー選手としての矜持(きょうじ)や気遣いを何度も感じ、人からも聞いた。

 とある真夏日だった。1人離れてリハビリに励む姿をグラウンドのはしから見ていると、「暑いから」と最後に自身が飲むはずだっただろうスポーツ飲料を手渡してくれた。

 クラブの昼田GMは話していた。「インプットの量が人と違う。話を聞いた後はありがたくて、車のボンネットの上に、500円玉を置いて帰ろうかといつも思う」。言動は、プロの心もつかむものだった。

 5月31日、母校の深谷小学校を訪れたとき、「夢」について話していた言葉は印象的だった。

 「当時は“これ”っていうの(夢)はなかったけど、サッカーが好きで、没頭して、うまくなりたいの一心でサッカーばっかりやっていた。かなわない夢もあるけど、こつこつと、が1番。小さい目標を持ってやっている作業が、今も好き」

 こつこつと積み上げた努力は、日本の誰しもが知る歩みとなった。その軌跡を、これからもたくさんの人が追うのだと思う。(22年横浜FC担当 波多野詩菜)

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