森保ジャパン 3つの誤算…連係不足で鎌田孤立、システム変更も不発、ターンオーバー暗転

2022年11月28日 05:10

サッカー

森保ジャパン 3つの誤算…連係不足で鎌田孤立、システム変更も不発、ターンオーバー暗転
<日本・コスタリカ>サポーターにあいさつする日本代表イレブン(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組   日本0―1コスタリカ ( 2022年11月27日    A・ビン・アリ競技場 )】 日本は27日の1次リーグE組第2戦でコスタリカに0―1で敗れた。森保一監督(54)は初戦ドイツ戦から先発5人を変更。前半途中からはドイツを混乱させた3バックに布陣変更して攻勢を強めたが、後半36分にミスから失点した。勝てば2戦目で1次リーグ突破が決まる可能性があったが、FIFAランクで格下の相手に不覚。2大会連続決勝トーナメント進出を懸けて12月1日(日本時間2日未明)にスペインと対戦する。
 金星から一転、足をすくわれた。1次リーグ対戦国で最もFIFAランクの低いコスタリカ相手に、勝ち点3どころか、1も取れなかった。「失点のところ以外は狙い通りだったが、結果は狙い通りではなかった」。むなしく過ぎた後半6分間のアディショナルタイムを終え、森保監督は険しい表情で振り返った。

 ドイツ戦から先発5人を代えた。これは前回大会のポーランド戦とベルギー戦の6人に続く多さ。「元々、3戦を通しての1次リーグ突破だと思っていた。コスタリカ戦でもスペイン戦でもインテンシティー(強度)の高い戦いをするためにやった。ターンオーバーに関しては全く後悔していません」。確信を持った決断だったが、誤算が生じたことは間違いなかった。

 2列目より前は、鎌田を残して総取っ換え。その結果連係不足が際立ち、さらに“王様”鎌田の精彩を欠くことにもつながった。序盤こそ相馬らが果敢に左サイドから攻め上がったが、相手が4バックから5バックに変えるとサイドにふたをされると、攻め手を欠いた。

 そこで指揮官は前半途中から、ドイツ戦ではまった3バックへの変更を選択。ただ、2度目の“宝刀”は、慎重にゴール前を固めるコスタリカを相手には効果が薄かった。後半は前半の6倍にあたる12本のシュートを放って攻勢。「ボールを握れたしチャンスの数もできた」。だが、ドイツ戦の戦いを研究した相手は、ドイツのように慌ててはくれなかった。失点直後、再開位置に早く戻るよう促すベンチ組のかたわらで、うつむいてゆっくり歩くイレブンの足取りが、ダメージを物語っていた。

 コスタリカ戦で勝利して突破するシナリオは崩壊した。ただし、今回のターンオーバーが余力となってスペインに勝つ力へと昇華するなら、誤算は「計算」と呼ばれるようになる。「厳しい戦いになると思うが、ドイツに勝てたし、スペインにも勝つチャンスは十分ある。この試合とは違ったゲームプランを準備する必要がある。スペインとドイツの試合を分析していい準備ができるようにしたい」。森保監督は力強く言った。

 ≪初戦から先発メンバー5人変更は過去最多≫日本はドイツ戦の先発メンバーから5人を変更した。過去6大会で初戦からの先発変更は02、06、14年大会の2人が最多。初戦からに限らなければ、前回18年大会の第2戦セネガル戦からポーランド戦、同試合から決勝トーナメント1回戦ベルギー戦にかけて各6人が入れ替わっている。

 ▽1次L○→●の突破率 日本が1次リーグ白星発進から第2戦で敗れたのは、10年大会以来2度目。現在の32カ国出場となった98年以降の6大会で、初戦から○→●は延べ16チーム。うち半数の8チームが決勝トーナメントに進んでおり、突破率はちょうど半分の50%となっている。10年の日本はデンマークとの第3戦に勝って2位通過を果たしており、その再現を目指す。

おすすめテーマ

2022年11月28日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム