神村学園・福田師王が散る「自分が決めきる力が本当になくてチームに迷惑かけた」

2023年01月08日 06:00

サッカー

神村学園・福田師王が散る「自分が決めきる力が本当になくてチームに迷惑かけた」
<神村学園・岡山学芸館>悔しそうに引き揚げる神村学園・福田(右)(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【第101回全国高校サッカー第6日・準決勝   神村学園3―3(PK1―4)岡山学芸館 ( 2023年1月7日    国立 )】 独ボルシアMG入りするFW福田師王とセレッソ大阪入りするMF大迫塁。1年生から活躍してきた神村学園が誇る2枚看板の高校サッカーが幕を閉じた。
 7日の準決勝で初めて立った夢の国立の舞台で福田が同点弾を決めると大迫も2点目となる追加点。アベック弾でチームは勢い付くも2度のリードを追いつかれ、PKの末、岡山学芸館に敗れた。ど真ん中に蹴り込んだPKを止められた福田は試合を通して「自分が決めきる力が本当になくてチームに迷惑かけた」と唇をかんだ。

 福田と大迫は神村学園中学から6年間、共にプレー。卒業後は海外へ飛び出すストライカー・福田の存在がクローズアップされるが、神村学園の竹元総監督は「大迫に出会わなければ福田師王は存在しなかった」と断言する。先に年代別代表で活躍した大迫を見にきた代表関係者が、大迫のパスでゴールを決めまくる福田に目を留め代表入りにつながった。

 「福田は中学の時はどこにでもいそうな子。センスはあったし光るものはあったが代表になるとかではなかった。大迫というパートナーに恵まれたことによって彼は飛躍できた」。

 福田も大迫の存在を「神ですね。リスペクト」とあがめる。「自分が評価されてきたのは塁のパスのおかげ」と感謝し大迫のパスセンスを「見ているところが人と違う。動けばボールが来る」と絶賛した。

 大迫にとっても福田の存在は大きい。

 「自分を成長させてくれた存在。悔しい思いもうれしい思いもしたし喜怒哀楽をすごく引き出してくれた」。

 プレーでの2人の関係性について「自分は使う立場で師王は使われる立場というのをお互い理解していた」と話し「オフザボールの動きを師王自身がしっかりできたから点を取れていたと思う」と相棒を称えた。

 卒業後は別のチームでプレーする。大迫は「日本サッカーを引っ張っていかないといけない2人だと思うので自信を持ってやっていきたい」と次は日本代表の舞台で再び一緒にプレーすることを見据え、そのために成長していくことを誓った。

 敗戦の悔しさを糧に2人は次のステージへ進む。

 福田は「海外で人間性も鍛えられる」と内面的な進化にも意欲的で「この悔しさをしっかりぶつけて結果を残して早くトップチームにいけたら」と意気込む。「相手が嫌がるスペースに走ったりボールタッチも含めもっと怖い選手になっていきたい」。

 大迫はセレッソ入りを決めた理由に目標とするMF清武の存在を口にする。

 「ポジショニングやテクニックは日本でもトップクラス。セレッソの練習参加したときにボールタッチとかすごくレベルの高いものがあった。自分はこの人に学べば上にいけると確信した」。

 その清武をはじめセレッソの中盤は実力者がそろう。

 「めちゃくちゃボランチ層が厚いし、FWにも素晴らしい外国人選手もいるし難しい」と現状を捉えた上で「そこでプレーして謙虚に自分に何が足りないのかを常に考えてやっていかないと」と決意を口にした。

 3年間、高校サッカーで圧倒的な存在感をみせてきた2人が、次はプロのステージで輝きを放つ。

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