【槙野智章氏 観戦記】森保ジャパンと重なった岡山学芸館の後半の動き 課題はまだ足りない“ずる賢さ”
2023年01月10日 04:30
サッカー
東山も胸を張ってほしい。戦術があり、核になる選手もいる。戦い方には次のステージも見据えた部分が見えて楽しかった。特にボランチの真田選手と松橋選手はサッカーIQが高くボールを受ける位置も絶妙。同点弾も松橋選手が下りてきて裏に配球、最後は真田選手が2列目から飛び出して決めた。プロでもなかなかない鮮やかなゴールでした。
高校選手権の生観戦は今大会が初めて。指導者を目指す上で貴重な第一歩となりました。試合を見ながら気付いた点もメモしたので紹介します。(1)ずる賢くない(2)レフェリーへのプレッシャーがない(3)CKでGKがボールを捕る回数が多い(9回はあった)(4)ロングスローが多い(5)アタッキングサードでボールを持っていない選手のランニングが少ない。
例えばGKが捕った後のカウンターが多いのはおかしな話で誰かが前に立って時間をつくらないと。僕らの時代よりもうまい選手は多い。でもファウルをとられても皆“いい子ちゃん”。駆け引きを含めたずる賢さが足りないんです。今大会はPKも多かった印象。日本サッカーの得点力不足という意味で課題だと思いました。
すみません、ネガティブなことばかりで。ただ指導者の目線に立ち、あえて厳しいことを言いました。未来ある高校生にはエールを込め、僕が大事にしている語録も送ります。「頑張るときはいつも今」「チャンス行きの電車に飛び乗れ」。「24時間、サッカーと恋をしろ」。今、できていないことが多いのは伸びしろなんです。皆の成長する姿が楽しみでしょうがないです。(元日本代表DF)
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