なでしこ連勝で決勝T!19歳藤野あおば 憧れ澤超えのW杯最年少弾 次戦スペインと首位突破かけ激突

2023年07月27日 04:45

サッカー

なでしこ連勝で決勝T!19歳藤野あおば 憧れ澤超えのW杯最年少弾 次戦スペインと首位突破かけ激突
<日本・コスタリカ>前半、ゴールを決め、祝福される藤野(中央)(AP) Photo By AP
 【女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会1次リーグC組   日本2―0コスタリカ ( 2023年7月26日    ダニーディン )】 日本は1次リーグC組の第2戦でコスタリカを2―0で下し、2連続完封勝利で決勝トーナメント進出を決めた。初出場のMF藤野あおば(19=日テレ東京V)が男女通じて初の10代ゴール。同じく初出場のMF猶本光(29=三菱重工浦和)も先制点を決めるなど、2シャドーが勝負を決めた。次戦は31日に首位突破をかけてスペインとの全勝対決に臨む。
 頂点に再び駆け上がろうとする“ライジングサン”の旗手が、日本の歴史の扉をこじ開けた。1―0の前半27分、藤野が大会初ゴールを決めた。19歳180日の得点は男女通じて史上最年少記録。憧れの澤穂希さんは25歳で迎えた03年米国大会でW杯初ゴールをマークしており、レジェンドもなし得なかった10代での快挙を「歴史に名を刻むのも大切。でもチームが勝つのが一番大切」と喜んだ。

 わずかな隙間にゴールの道筋が見えた。右サイドに流れたボールをキープすると、一気にギアを上げた。追いすがろうとした相手を置き去りにしてペナルティーエリア内に進入。角度のない位置から右足を振り切った。「イメージ通り」というボールは相手GKとゴールポストの間を抜けてネットを揺らした。「やったー!」。歓喜の声が会場に響いた。

 母校の十文字高の石山隆之総監督は「最後までGKを見てシュートを打てた」と藤野の在学当時を振り返る。「GKと正対した時、高校生なら左右上下の4コースが見えて、狙えれば十分。でも、あおばはGKの股下も含めて5つあった」。抜群のセンスですぐに主力に定着。22年のプロ入り後も順調に成長し、昨季は20試合11得点でWEリーグのベストイレブンに選ばれた。

 2シャドーの一角で2試合連続で先発し、この日も攻撃でアクセントになった。目標は「サッカーで世界を目指したいと思うきっかけになった」という11年大会以来の優勝だ。「責任が芽生え始めた。ここがゴールじゃない。世界一を獲るためにやってきた」。日出(い)ずる国の俊英は、最も高い場所だけを見据えている。

 ◇藤野 あおば(ふじの・あおば)2004年(平16)1月27日生まれ、東京都町田市出身の19歳。兄の影響で幼稚園の年長からサッカーを始める。昨年9月になでしこジャパンに初選出され、同10月のナイジェリア戦でA代表デビュー。Aマッチ通算12試合2得点。家族は両親と兄、姉。1メートル62、56キロ。利き足は右。

 ≪頂点へ吉兆スタート≫日本の決勝トーナメント進出は4大会連続で、1次リーグ開幕2連勝は11年、15年大会に次ぎ3度目。ともに決勝まで勝ち進み11年は優勝、15年は準優勝。吉兆スタートとなった。

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