元なでしこ・宮川麻都が見た“スウェーデンの怖さ” 攻撃の圧力別格「高さにスピードとパワー兼ね備え」

2023年08月10日 04:44

サッカー

元なでしこ・宮川麻都が見た“スウェーデンの怖さ” 攻撃の圧力別格「高さにスピードとパワー兼ね備え」
元なでしこジャパンの宮川麻都 Photo By スポニチ
 【サッカー女子W杯準々決勝   日本―スウェーデン ( 2023年8月11日    ニュージーランド・オークランド )】 FIFAランク11位のなでしこジャパンは、11日に女子W杯準々決勝で同3位のスウェーデンと対戦する。9日はニュージーランドのオークランドで約1時間の調整を行った。21年東京五輪準々決勝で対戦し1―3で敗れた難敵スウェーデンは、どのようなチームなのか。この試合に左サイドバックでフル出場して強豪国の実力を肌で感じた宮川麻都(25)に、当時の激闘を振り返ってもらった。
 東京五輪で4強入りを懸けたスウェーデン戦。宮川が感じたのは勢いに乗る相手の「怖さ」だった。前半2分にロングボールから最終ラインの裏に抜け出されていきなりのピンチ。同7分、右サイドからのクロスに中央で頭で合わせられて失点した。

 「相手は高さにスピードとパワーを兼ね備えていました。裏を取られ、自陣のゴールに向かってひたすら走った記憶があります。ボールを持った時の怖さは凄くあり、前半は押し込まれた印象しか残っていません」

 日本がボールを持てばビルドアップであまり苦労しなかった。ただ、相手の攻撃の圧力は別格だった。1―1の後半8分には右サイドバックの裏のスペースにスルーパスを通されて勝ち越された。

 守備で気を付けたのは最終ラインの裏のスペースのケアだったが、そこを突かれての失点だった。また先制点でやられたように高さも脅威で、相手の先発平均身長1メートル73・6に対し日本は11センチ以上低い1メートル62・5。1メートル60の宮川は左右からのクロスにも気をもんだ。

 「(クロスを)簡単に上げられないように寄せないといけませんし、サイドハーフとの連係を意識していました。注意していたのは逆サイドからのボール。高さで勝負してこようとするので、体をぶつけて、簡単にヘディングされないようにしていました」

 当時の先発で、今大会の決勝トーナメント1回戦の米国戦の先発は7人。FWロルフォやMFアスラニら実力者に加え、「背が高くて、足が長くて、裏を何度も取られました。凄すぎて一番印象に残っている」というFWヤコブソンはスーパーサブに控えている。

 さらに怖いのは勢いだという。「東京五輪の時、スウェーデンは1次リーグで米国に勝って3戦全勝で決勝トーナメントに上がってきました。その勢いのまま開始からエンジン全開でこられて、雰囲気にのまれた部分もあると思います」

 今回もスウェーデンは3連覇を狙った米国を打ち破っている。高さと強さ、速さだけでなく、開始の笛と同時に襲いかかってくる勢いも要注意ポイントとなりそうだ。

 ◇宮川 麻都(みやがわ・あさと)1998年(平10)2月24日生まれ、横浜市出身の25歳。中学1年から日テレ・ベレーザ(現日テレ東京V)の下部組織に所属。16年にトップチームに昇格。ベレーザ一筋でプレーし、昨季限りで退団して現在は無所属。各年代の代表に選ばれ、14年U―17女子W杯で優勝。18年U―20女子W杯でも頂点に立った。19年3月になでしこジャパンデビュー。同年W杯フランス大会、21年東京五輪に出場。1メートル60、52キロ。利き足は右。

おすすめテーマ

2023年08月10日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム