神戸・吉田監督がMFパトリッキをFW起用した理由は…

2023年08月27日 11:28

サッカー

神戸・吉田監督がMFパトリッキをFW起用した理由は…
<FC東京・神戸>後半、神戸・パトリッキがFC東京のGK野澤大志ブランドンと交錯しPKにつながるファウルを獲得した(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J1リーグ第25節   神戸2-2FC東京 ( 2023年8月26日    国立競技場 )】 神戸は敵地で貴重な勝ち点1をつかみ取った。2度リードを奪われながら追いつく粘り強い展開。FW大迫勇也の凄さは言うまでもないが、吉田孝行監督の采配も光った。
 後半47分の大迫の同点弾につながるPKを獲得したのはMFパトリッキ。そして同59分のMF山口蛍の右足ボレーの起点になったのはMF扇原貴宏。どちらも途中出場だった。

 特に“意外”だったのがパトリッキの起用法だった。後半23分にMF佐々木大樹との交代で投入された快足ドリブラーはサイドではなく「2トップ、もしくはその少し下」(吉田監督)のポジション。ビハインドの展開で4―3―3システムから4―4―2システムに変更することはあったが、大迫とFW武藤嘉紀が同時にピッチにいる際は日本代表コンビで2トップを形成することが多かった。前節・柏戦でも同様で、パトリッキはサイドMFで投入されていた。

 だがFC東京戦は違った。指揮官いわく「これまで色々とトレーニングなどで試してきたが、大迫とパトリッキの相性が良かった」。また後半30分にDF飯野七聖を右サイドバックで送り込んだが「(パトリッキも飯野も)2人とも縦への推進力はある一方でタメが作りにくい」との意図でフィジカルの強い武藤を右サイドに固定。試合終盤は早いタイミングでのクロスが多用されることも想定し、高さで長友との“ミスマッチ”を作る狙いもあった。そしてパトリッキは絶妙なラインブレークからPKを誘発し、期待に応えた。

 決して選手層が厚いわけではなく、夏場の疲労度も隠せない。残り9試合。さらに熾烈な戦いが予想される今後、指揮官の大胆かつ繊細な交代策も大きなカギを握りそうだ。

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