金子勝彦さん死去 欧州や南米のサッカーを初めて日本に伝えた“伝説”驚きの取材方法で作成した手書き資料

2023年08月28日 19:40

サッカー

金子勝彦さん死去 欧州や南米のサッカーを初めて日本に伝えた“伝説”驚きの取材方法で作成した手書き資料
金子勝彦氏 Photo By 共同
 サッカー番組の「三菱ダイヤモンド・サッカー」の司会、実況を担当したことで知られる、スポーツアナウンサーの金子勝彦(かねこ・かつひこ)さんが20日に亡くなったことが、複数の関係者の話で分かった。88歳だった。
 横浜市出身の金子さんは1964年に入社した東京12チャンネル(現テレビ東京)で、1968年放送開始の「三菱ダイヤモンド・サッカー」の司会、実況を担当。「サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか」という冒頭のあいさつは番組の名物だった。

 解説の岡野俊一郎氏(後の日本サッカー協会会長)とコンビを組み、欧州や南米のサッカーを初めて日本に伝えた。資料など何もない時代。英国大使館へ通っては英国サッカーの生き字引と呼ばれていたブリークリー広報官を取材し、丸善に足を運んではイングランドのフットボール・イヤーブックを手に入れた。貴重な情報を基に手書きの資料をつくり、実況に生かした。

 番組誕生のきっかけをつくったのは、元日本代表で当時日本協会副会長を務め、東京12チャンネル審議委員だった故篠島秀雄さん(元三菱化成社長)。1967年に経団連の会合でロンドンへ行った時、BBC放送の「マッチ・オブ・ザ・デイ」を見て「これを日本で放送しようよ」ということになった。白羽の矢が立ったのが既に日本リーグを実況していた金子さんだった。

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