「初芝橋本のベリンガム」大丸が2G1A「全国優勝を」　名の由来は文豪・芥川龍之介

2023年12月29日 15:17

サッカー

「初芝橋本のベリンガム」大丸が2G1A「全国優勝を」　名の由来は文豪・芥川龍之介 — ＜帝京第三・初芝橋本＞前半、ヘッドでゴールを決める初芝橋本・大丸　（撮影・白鳥　佳樹） Photo By スポニチ

【第102回全国高校サッカー選手権1回戦初芝橋本3―2帝京三（ 2023年12月29日駒沢）】初芝橋本（和歌山）は前半に幸先よく3点を先制。3点リードで後半を迎えるも帝京三（山梨）に2ゴールを許し、1点差でアディショナルタイムを迎えたが、何とか1点差で逃げ切り初戦突破を果たした。

　初芝橋本のボランチ・大丸龍之介（3年）は2ゴール1アシストと全得点に絡む大活躍。「何でもできる」とレアルマドリーのMF・ベリンガムに憧れを抱く男は2つのヘディングでのゴール、1アシストと本家ほうふつの「何でもできる」活躍で勝利に貢献した。

　2列目からの飛び出しを得意とするMFは「自分は“得点に絡むプレーを”と監督からも言われていたので、そこを実行できたのはよかった。全国優勝を目指しているので、まだまだこれから。チームで勢いを持って一丸でできたらいいなと思います」と頼もしかった。

　大阪出身の1メートル79、67キロ。名の龍之介は文豪・芥川龍之介が由来だ。まずは5分。MF三浦のFKがクロスバーを叩くと、こぼれ球をヘディングで先制ゴール。「キックがよかったので（直接）入るかなと思った。運良く自分のところにこぼれてくれたのでよかった」と笑顔。まだまだ止まらない。続く14分にはFKをヘディングで合わせて2点目をゲット。「池田のボールがよかった。ゴールとの距離も近かったのであとは当てるだけ」と冷静だった。前半33分にはFW朝野のゴールをアシストで3点目。54分には両足がつったことでベンチに退いた。

　全国舞台で初戦から大暴れしたがサッカーは高校で引退する予定。「ここを目標にしてきた。ここで自分の力を出し切ろうかなという感じ」と集大成とする覚悟。35年の人生で世に残る名作を残した芥川龍之介のように、残されたわずかな時間で「サッカー選手・大丸龍之介」を刻んで見せる。（柳内　遼平）